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zoom RSS 『クイーンズブレイド リベリオン』は『アトラク=ナクア』なのか?アンネロッテと初音、姉を目指す戦い

<<   作成日時 : 2012/06/20 22:20   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 0

2012年4月期のアニメ、楽しく拝見させてもらっています。
今期は数年に1度の愛を注いだ『戦姫絶唱シンフォギア』終了直後の期で
テンション落ち気味です…と、言おうと思っていたのですが。
今ある物語に罪があるわけもなく、それぞれの良ささえ出してくれるのであれば、
結局物語を愛するものとして愉しんでしまうのが性なのでした。
今回は、そんな今期作品の中でもかなり好きな作品である
クィーンズブレイド リベリオン』の記事を書いてみます。

主要スタッフが毎回変わっても、中心となる群雄劇としての魅力はブレない
隠れた(不思議な)良シリーズである『クィーンズブレイド』。
『リベリオン』はOVAを挟んで、TVでは3期目という扱いになる最新作です。
後述しますが、僕はTV2期『玉座を継ぐ者』が特に好きで、
1期『流浪の戦士』(特に序盤)段階ではあまりのめりこめていませんでした。
しかし『リベリオン』は、どちらかというと2期よりは1期に近い構造を持ちながら
そこを上手く調理し、僕の感情に1期序盤の轍を踏ませなかったのです。
ポイントはミクロとマクロ両方に視点を用意してある点、更にはミクロの精度…
そう考えた時、タイトルにもある『アトラク=ナクア』に通じる
とある視点を思い出した次第です。
…あ、ちなみに原作未読なので、いくつかの誤読や
既読者からすれば今更すぎる指摘は、ご容赦下さい。
ただ言い換えれば「原作を知らずともここまで愉しめる」という話でもあります。

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ではまず、簡潔に…
これまでのTVアニメ『クィーンズブレイド』について纏めておきましょう。

おっぱい中心のバカエロアニメです←超簡潔

…間違えました。
いや、正しくは何一つ間違えてはいないのですが(笑)
今回話したい事とはあまり関係がありません。
勿論知る人ぞ知る「りんしんアニメ」の系譜で観てもまったく問題のない、
エロいアングルやシチュエーションを大真面目に描く面白み
そこから生まれる笑いなどはあるけれど、
この記事では純粋にファンタジー作品としての『クィーンズブレイド』を語ります。

※ちなみに上記の視点で眺めた時、9話登場の
戦神の侍イズミ」は
CV寿美菜子さんの剣士という点から、非りんしんアニメながら
同じ「エロにして大真面目なファンタジー(時代劇)作品」の側面を持つ
魔乳秘剣帖』をりんしんアニメが併呑してみせた…という見所があるわけです!←真顔

元々が、海外の対戦型ゲームブック『ロストワールド』
(この作品が纏うハイファンタジーの香りは、そこが根なのでしょう)
を、女性(美闘士)限定とし、細かい設定や
トーナメント等のストーリー性などを付与していったものが『クィーンズブレイド』。
対戦型ゲームブックという出自を更にキャラビジネスが盛んな日本で調理した結果、
魅力的なキャラクター達が多数生き生きとファンタジー世界を動きまわる、
群雄劇として魅力的な『クィーンズブレイド』が誕生したのでしょう。
ゲームブックでなくTVゲームという異なるジャンルながら
同じ「対戦」の側面を持つ格闘ゲーム『ソウルキャリバー』もかなり近い感触を持っています。
異世界を、キャラの立った英雄たちが活躍する…
ファンタジーが面白くなる為に必要な要素に、ある意味とても応えやすかったのが、
それら「戦い方」レベルからのキャラ立ちを求める作品達だったのだと考えています。
ましてや『クィーンズブレイド』の場合、萌え(美女)キャラとしての差別化も求められているわけで
必然的に、それぞれのキャラクターが見事に独立した魅力を放つ事になったのでしょう。
その成功にはキャラデザ複数制など、様々なポイントがあるとは思いますが
今回はその辺は軽く触れる程度で、話題を進めていきます。

タイトルにもなっている「クィーンズブレイド」とは作中における
女王決定トーナメント(まさに「対戦」の華)を意味し、
それは2期『玉座を継ぐ者』で描かれました。
その展開や描きが素晴らしかった為に、
僕は「優れたトーナメントアニメ」として2期を好きになったのですが…
…つまり、作品が描きたい中心は2期の展開そのものであって、
1期『流浪の戦士』は、その為の下積み・キャラクター紹介的な側面が強かったのです。

勿論、1期で大部分のキャラクターを積んでいたからこそ
2期のトーナメント展開が映えた…というのは紛れも無い事実ながら、
その「2期の為の1期」という立場からか、どうしても特に序盤、
僕は物語にのめりこめなかった。
主人公である「流浪の戦士レイナ」

…この、全員に通り名がつくのも良いですよねえ、
得物(武器)をはじめ本当にキャラ立てに余念がなく、素晴らしい…

が、様々な美闘士に出会いながらクィーンズブレイド参戦を決意するまでの物語は
陳腐な言い方をすると「自分探し」という要素が強く。
「この主人公ヘタレ(弱キャラ)だなあ(笑)」という面白みはあっても、
物語を牽引するほどのものには、どうしても思えなかったわけです。
キャラ立てというノルマに特化した結果、物語の天秤が個…ミクロに寄り
(それでいてミクロの精度もそこまで高くない)
世界…マクロに対する意識が低かった、という言い方もできるでしょうか。
実際「逢魔の女王アルドラ」を中心とした陰謀の物語や
人類の敵ポジションである「沼地の魔女」の企みなどは、2期に顕在化。
その頃はそれぞれのモチベーションが絡み合い、見所のある物語となりましたが
1期の大部分はそうではなかった…そう僕は考えています。
(出来が悪い訳ではないし、必殺技を習得するあたりからちゃんと面白くなるし、
2期を観た後観直すとこちらの中でキャラが育っているので、味わいが増したりするんですけどね)

そこで、今回のTV3期『リベリオン』。
2期でクィーンズブレイドは終了し、新女王が誕生。
今度は『リベリオン(反逆)』の名前通り、その体制に反逆する物語です。
苛烈な武力による統治を行う現女王「雷雲の女王クローデット」は権力永続の為
女王決定トーナメント・クィーンズブレイドを廃止してしまっており、
そのクィーンズブレイドを復活させる事をゴールとするのか、
はたまたクィーンズブレイドが無いまま、戦いは進むのか…
そこはわかりませんが、
少なくとも本作の主人公「叛乱の騎士姫アンネロッテ」が
故郷を滅ぼされ、仲間のない状態から様々な美闘士達と出逢い、
また行動を共にしたりする世界行脚の作りは1期『流浪の戦士』に近いと言えるわけです。
僕が序盤のめりこめなかった1期…だからこそ
『リベリオン』1話を観た時は、心配が勝ったものです。

画像

叛乱の騎士姫アンネロッテ

しかし『リベリオン』に関しては、そういった心配は杞憂に終わりました。
何故?
予め女王やその側近達の動きが描かれている為、
ミクロ特化の1期、マクロ展開も組み込んだ2期を止揚した
水陸両用的な意味で、中身のある物語になったから?
確かに、それはそうでしょう。
その分、同じ1クールアニメでありながら
1期要素に2期要素も加え…と、描くべきノルマも更に増えているので、
本当にテクニカルな脚本になっていると感心しきりです。
ただ、単純に物語の根っこ…つまりキャラクターの個(ミクロ)で比較しても
1期主人公「流浪の戦士レイナ」と「叛乱の騎士姫アンネロッテ 」では
特に視点のわかりやすさにおいて、雲泥の差がある…そう感じました。

レイナも、アンネロッテも、ニュートラルな主人公ポジションを主張するためか
武器は剣で真っ当な剣術を用い…つまりは没個性な側面があります。
強さや個性が他の美闘士と比べ見えにくい、といいますか。
実際、強くなる前のレイナはただのヘタレ美闘士ですし
アンネロッテも、決して弱い美闘士として描かれてはいないながら
「異端審問官シギィ」戦においては、エロ蛸さんの横槍のせいとはいえ
(でも、本当の強者ならエロ蛸を間合いに入れてはいけない的な指摘も可ですよね)
かなり際どい勝負に持ち込まれており、
「超振動戦乙女ミリム」戦も初戦は実質敗北寸前。
特定条件下で、主人公らしい秘めたる力を発動(その際剣が槍に変化)はするものの、
普段の戦いそれ自体にレイナとアンネロッテを分けるものはあまりないように思えます。

では、何が『リベリオン』の圧倒的な見やすさに繋がっているのか?
それが、レイナより明確なアンネロッテの成長物語としての側面、
そして何より彼女を取り巻く女性たちの…
僕の勝手な命名『シスタークィーン』システムです。

・『シスタークィーン』システム

かつて一世を風靡した、2000年前後のメディアミックス作品群
『シスタープリンセス』通称シスプリ。
12人の妹達による、ハーレムの歪を1度極めたような凄まじい設定が話題を呼びましたが
その売りと言えば、妹がそれぞれ主人公(兄)を別々の呼び方で呼ぶ事でした。

「お兄ちゃん」「お兄ちゃま」「あにぃ」「お兄様」「おにいたま」「兄上様」
「にいさま」「アニキ」「兄くん」「兄君さま」「兄チャマ」「兄や(にいや)」「あんちゃん」

…今振り返ってみても流石に時代を極めたタイトル、古びぬ響きよ…
ともかく『リベリオン』は、どうやらシスプリの「兄」を「姉」に変えた形で、
近い事を行なっているようなのです。
アンネロッテについてきたり、好意を抱く者達は
彼女を「姉」として慕い別々の呼び方をする…
そんなシスプリフォーマットが存在しています。
その呼び方をクィーンズブレイド用に「シスタークィーン」と変えてみたのですね。
アルドラはアンネロッテに「旦那様」(実在するのかな?沼地の魔女の何か?)
を奪われる事を恐れ「ハーレムを作る気なのか」を問うていましたが、
(勿論、アンネロッテは大真面目に否定)
ハーレムはハーレムでも同性ハーレム、妹ハーレムというのが本当の所です。
現時点での妹ハーレムを纏めますと…

錬金軍師ユイット…お兄ちゃん
 ※これはユイットとアンネロッテが出会った頃、アンネロッテが
 性別を偽り、男として育てられていた頃の名残という変則的なタイプ。
月影(太陽)の踊り手ルナルナ…ねえさま(月影)・ねぇね(太陽)
超振動戦乙女ミリム…お姉さま
対魔師 ターニャン…姉者
同サイニャン…姉さん
戦神の侍イズミ…姉君

極めつけは、「囚われの竜戦士ブランウェン」です。
彼女だけは、ガイノス城の闘技場に囚われており
アンネロッテと行動を共にするわけではありません。
しかし、そんな彼女が次回予告の時ボソッともらした一言がありました。
画像
「その勇気ある騎士を、姉(あね)さまと呼ぶことにした」(井上喜久子ボイス)

なんでやブランウェンさんの方が見た目明らか年上やろ!!(視聴者ツッコミ)
しかもCVが「お姉ちゃん声優」こと井上喜久子さんですからね。
次回予告の中のものですから唐突ですし、
別に入れずとも物語の流れ的には無問題であるのは確実ですから、
「それなのに言わせた」あたり、多分にシスタークィーンシステムに自覚的で
遊びを入れてきているのは明らかなように思います。
まあ、そもそもの話
「アンネロッテ」という名前自体が「姉」を含んでおり(姉ロッテ)
彼女の「お姉さま英雄」としてのキャラクター性を補強しています。
実際アンネロッテのビルドゥングスロマンとしての側面は、
故郷を女王に滅ぼされた事に対する、個に埋没し他を顧みない、非生産的な復讐から
その「妹」達を媒介として他者を、民を憂い救う為に女王を詰問する、
もしもの場合は女王を目指すという生産的な物語へと
姉化と歩を揃えるかのようにシフトしてきており、
その意味でも「シスタークィーン」という呼び方は、我ながら適切と考えています。

個人的にはこのブランウェンのケース、かなり重要と考えています。
僕が観た限りでは、声も見た目も、またキャラ格も
明らかにブランウェンの方が「姉」イメージでありながら
それを予告でのお遊びとはいえ、作品は否定している。
言い換えるなら、否定せざるを得ない。
つまり、ブランウェンがアンネロッテを「妹」として可愛がっていては成立しない、
守らなければいけない物語構造があるのでは?と思える極端な例なのです。
他にもOVAの話ですが、アンネロッテを鍛えたのは2期で活躍した「戦闘教官アレイン」。
語尾の点数付けが印象深い美闘士です。
彼女とは「師匠と弟子」の関係であり、姉や妹といった関係ではないものの
やはりアンネロッテの上位存在として、彼女の「姉性」を崩しかねない存在です。
ところがそんな彼女は沼地の魔女の呪いにより、森を出られないという制約を受けています。

※沼地の魔女、2期までの有力美闘士に色々呪いかけてるみたいですね。
レイナ…じゃなかったマリアの眠り属性付与もそうでしょうし、クローデットもかな…
アルドラの「旦那様」も若干怪しい。

つまりアンネロッテの
「妹達を獲得していく」≒「己の姉性を強めていく」
という明確すぎる成長物語のベクトルに、ノイズを絡めないように…
そんな作劇上の配慮の存在が、浮き彫りになってくるわけです。

※すぐ後で話題にしますが、アルドラが戦闘後
 スッと立ち去ったあたりにも感じる部分です。

ではアンネロッテはその「姉」を纏った名前通り
生まれながらの姉なのでしょうか?
僕は、それには疑問を抱いています。
そもそもOVAで描かれた前日譚において、アンネロッテは
故郷クロイツ陥落時、曰く騎士団最強の騎士であったにも関わらず
描写的には無力であり、建物の崩落であわやという所を
配下の文字通り命を使ったひと押しによって、からくも生き延びている。
それは庇護される側の描きであって、
けして庇護する側の描きではないのですよね。

更に、11話のアンネロッテとの戦いで描かれた「召喚士アルドラ」の涙。
2期のラスボスにして前女王な彼女には
「妹を探す」という大目的があり、
確か武者巫女トモエと共に旅に出た…はずが、
今作では記憶を失った状態で登場しています。
(OVAを観た感じ、トモエの目として生きていくとばかり…)
彼女がアンネロッテとの戦いの最中、流す涙からは
他にも「同じく冥界の血を引いている」という情報なども整理していけば、
自ずと1つの答えしか出てこないでしょう。

それらからもアンネロッテの初期属性が、
姉というよりは「妹」である事は明らかなように思います。

守る側の姉、守られる側の妹をこの世界観に当てはめるなら
姉が「女王」、妹が「姫」とでも言えるでしょうか。
つまり、アンネロッテは通り名にも「姫」を含む通り、
そもそも守られる側だった者が守り導く側に踏み出す成長物語として、
「妹」である彼女の「姉性」を育てている…
そんな物語のベクトルが見えてきたでしょうか?
先述しましたが、だからこそアレインを動かさない為の呪いや
ブランウェンがあね様呼ばわりをする流れの中で、
アルドラは2人の関係性を掘り下げる事なく、立ち去ったのでしょう。
彼女があの場に残り続ける事は、
アンネロッテの育てている姉性とは正反対の道に繋がっていきますからね。

そう考えてみると、現女王「雷雲の女王クローデット」が
レイナ・エリナとの三姉妹その長女である意味も通るように思います。
つまり、この物語の「女王対叛乱姫」という構図は
「お姉さま決定戦」でもある。
元来は姉とは言い難いアンネロッテが、実際の姉クローデットに対し
義理の妹を増やしながら、抗する姉力(あねぢから)を身につけようとしている…
わかりやすいですね、
道理で視聴モチベーションがスムーズに上がるわけです。

※ちなみに、クローデットもレイナ・エリナの姉妹と異母姉である事に注目すると
 更に深い側面、「両親によって、勝手に姉にされた者(クローデット)」と
 「己の行いからの姉を受け容れる者(アンネロッテ)」という対比が…
 更に言えば次女レイナはクローデットからの妹、エリナからの姉という
 その板挟みの中「流浪」を選択したし、結果的に
 クィーンズブレイドに優勝しても、姉性の極み・象徴たる女王にならなかったという。
 前女王アルドラも妹を探していたし、このあたり色々見えるものがあります。

この「妹(弱者)が姉(強者)を目指す・越える・自らがなる」という物語類型は
最もスタンダードなものは「子」と「親」に言葉を置き換え描かれる事が多いと思いますが、
つまりは予め用意された・当てはめられた己の位置からの反逆(リベリオン)、
運命に対する自由意志の尊重、己の意志による立場の獲得という意味を含んでいます。

最近だと、冒頭に丁度触れたお気に入り作品『戦姫絶唱シンフォギア』。
防人こと風鳴翼さんは、
亡くなった相棒・天羽奏との関係においては明らかに「妹」でした。
しかし成長の末、最終的に奏の後継者・立花響に対し
「姉」としての立場を獲得する事で、
結果的に自らの憧れていた奏の立場に並び到達した…
そんな、美しい物語構造があったのですが。

翼のそれが、まっすぐな成長の結果として
「結果的に姉性を獲得した」ものであるのに対し。
姉という型から、つまり「姉となる事で成長・獲得を目指す」物語として
僕が『リベリオン』視聴時まっさきに思い出したのが『アトラク=ナクア』でした。
小品ゆえの完成度を持つ、心に残る名作、アトラク=ナクア。
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その特に好きなポイントについて、
以前Something Orangeのネット巨魁・海燕さんと
Twitterでこんな話をしたので、転載します。

【アトラク=ナクア】は例えが悪いけど虐待を受けた者が虐待に走るといった「環境による流れ」が見える所がたまらなく好き。初音は妹キャラだからこそ姉「様」になりたかったのだと思う。彼女がSかMかを語るだけでご飯三倍は余裕。(自分) 

初音は特に名を秘す某男性に対している時と、奏子に対している時とではキャラクターの性質が異なりますよね。たぶんそこが好きなんだと思うのです。(海燕さん)

そこに線を繋ぐ事で彼女の内面にある欲求のようなものが形作られて来る部分がありますよね。最終章では、彼女が「姉性」(聖性的な用法w)を死守した所に感動しました。ジェンダー論者というわけでもないのだけれど、彼女が男にとっての女、としての具から解き放たれた意味合いで。(自分)

初音姉様も銀の側にいた時は妹(受動)そのものですよね。その彼女のある種の「成長譚」としての魅力がアトラクかな、と思ったりもする次第。彼女、ナチュラルボーンではないですからね。それがかなこの「姉視」から変わったなら…人はいつでも変わりうるのだと。好き過ぎてスイマセンw(自分)

まさにそこなんですよね。初音は最初は弱っているとはいえ最強のキャラクターとして男女を問わず蹂躙していくわけですが、銀の登場によって弱者の立場へ追いやられる。そしてそこからさらに逆転する。この強者(能動)と弱者(受動)を揺れ動くところが好きなのだと思います。(海燕さん)

【アトラク=ナクア】の魅力を短く纏めると「姉だと思ったら兄にとっての妹だったが、末妹にとっての姉という立場を守り抜いた」という事になるか←若草姉妹か何か?(自分)

【アトラク=ナクア】補足。物語を追えば初音のカードの表裏(姉妹)、その初期状態は明らか。それが生来の資質だったとして、今色々な文脈で彼女が語られる時、その殆どは「初音“姉様”」として語られる。その事こそが初音の得た・守った物の証であるし、彼女が環境論や本質論に打ち克った証。傑作。(自分)


まあ、このやりとりで僕がどういう視点で『アトラク=ナクア』を好きなのかは
明らかになっている…かな?

遊んでいない方の為に大雑把に言うと、学園に巣食い、
人を蹂躙する初音という巨大蜘蛛、強者にして姉が
更なる強者である兄の登場により一転妹として扱われ、死に瀕する際
自らが妹とした少女の「姉視」により諦める事をやめ、
命がけで兄を退ける、という物語なわけです。

画像

比良坂初音

アトラクの場合、男と女、妖と人という価値観も混ざってはくるものの
根は同じ。生まれつき規定された強者や弱者という扱い、意味付けに対し、
環境が変わる事で、変える事でもって抗し、勝ち得る事のできる何かがあると。
その点でもって、僕は『アトラク=ナクア』の比良坂初音という女性…蜘蛛を、
ナチュラルボーンな姉ではないからこその物語史上最高級の「姉」の獲得者、
そして後天的な環境を自分で整え、それを命がけで守った
人生(人?)の勝者として観ているし
『リベリオン』のように、物語の中で「姉」性をはじめとして
自らにない属性を進んで獲得していこうとする物語を観ていると、
いつも『アトラク=ナクア』を思い出してしまうのでした。

「初音(はつね)」もまた
「アンネロッテ」の「あね」同様、「姉(ねえ)」を名に潜ませている…
と、いうのは、今思いついたこじつけだとしても。
しかし姉と成長の物語リンク、姉視される事の意味、
それ自体の連なりは明らかです。
アンネロッテも、自らの勝ち得た「姉」を、どこまでも守り通せるでしょうか?
或いは、どこまで姉として上り詰められるのでしょうか?
続編があるとしたら、それが剥ぎ取られたりするのでしょうか?
僕は、そんな物語として『クィーンズブレイドリベリオン』を愉しく観ています。

…ほら、おっぱいとかエロに全然触れなかった!(笑)

いや、触れてもいいんですけどね。様々な魅力を持った作品で、
なかにはこういった視点もある、という話です。
この視点に限らずとも、キャラクターの立たせ方、回し方、絡め方は見事の一語。
グインサーガ、ロードス島戦記、そしてクィーンズブレイド←おい
皆さんも是非、がっつりと
日本の生んだ良質な「キャラクター・ファンタジー」
『クィーンズブレイド』の世界を味わってみてはいかがでしょうか?

閑話

ちなみに2期まで出ていた「冥土のメイド」こと
「冥土へ誘うものアイリ」が好きです(キリリ←記事無関係
画像
ていうかメローナも出てきたのにもっと真面目なアイリはどうしたんだYO!
高村和宏さんの私的最高傑作はストライクウィッチーズよりこっちですよッ!


…い、いや、アイリやらアレインやら、優れた(好きな)キャラクターが未登場なのに
愉しめてる時点で素晴らしいです『リベリオン』!
と、言いたかったから唐突に言い出したんですよ?
計算づくですよ?ええ。
ただアイリ萌えを語りたかったわけではないですよ?ええ。


…アイリ出ないかなあ…(心の声)


http://twitter.com/rui178 呟いております。
http://twilog.org/rui178 適当な単語で検索してみてください。

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