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zoom RSS サンライズ制作・水島精二監督・スフィア主演TVアニメ『夏色キセキ』制作発表会(作品情報編)

<<   作成日時 : 2012/01/31 08:10   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 1 / コメント 0

2012年1月29日、東京は日本青年館にて行われた
TVアニメ『夏色キセキ』の制作発表会に参加した…わけですが!!
いち声優・高垣彩陽応援者としてのアレな視点はイベント編に回し
こちらでは、イベントで話された事や、
先行して開始されたヤングガンガンのコミック版なども読みつつ…
作品についての情報を纏めておこうと思います。
個人的には、TVアニメは何一つ知らない状態で観て
混乱しつつ情報整理するのが、最も好きな形。
とはいえ今回知る縁に恵まれたならば、その中での最良を目指します。
先に知った場合は、正誤気にせず先にたくさん考える!コレが僕の愉しみ方です。

画像

ヤングガンガンで連載開始された、コミック版のカラー扉。
キャラ原案の左さん、キャラクターデザインの田中雄一さんの
中間からやや左さん寄りと言いますか…すごく可愛らしい画ですね。爽やかさがある。


まず、制作発表会の中で「作品的に」印象に残ったものを列挙していく前に
その根っことも言える、キャラクターとスフィアについて。

・キャラクターと4人の関係

作品が発表されたのは2011年9月のスフィアライヴ。
その時点では4人の誰がどの役を演じるのか、決まっていなかったそうです。
とはいえ水島監督の話からすると、優香は監督が参加してから
戸松さんのキャラクター性を追加しよう、と
あて書き感覚で作っていたらしく、ある程度イメージ先行、
実際はオーディションや打ち合わせで詰めていき最終決定、といった所でしょうか。
4人が各自、自分の演じるキャラクターについて語っていき
そこに水島監督が補足を加えていきました。、
印象的だったのは、まず水島精二監督の観察眼。
僕もスフィアを結成当初から追いかけていますが(彩陽さん読み的に)
彼の話す各人の人物観には、殆ど問題を感じませんでした。
特に戸松・高垣・豊崎の3人に関してはビジョンが明確。

戸松遥=突発的・アニメキャラクター・トラブルメーカー
高垣彩陽=しつけが正しい・マジメ丁寧・自分勝手(笑)
豊崎愛生=根暗・腹黒(笑)

一番付き合いの長い彩陽さん、00の後半に加え
UN-GOの因果論で一緒にイベント出演などもしている戸松さん、
そのUN-GOでがっつり組んだ豊崎さんに対しては、バッチリ見えています。
一方で、それらと比較すると寿美菜子さんの読みは
さほどではないな?と感じたのですが
これは単純な話、寿さんと作品で組んだ事がないから。
ただ、おそらく水島監督も自覚している部分で、
「だから、夏海」なのかもしれません。
逢沢夏海…寿美菜子
水越紗季…高垣彩陽
花木優香…戸松遥
環凛子…豊崎愛生

このキャスト順、意味はないかもしれません。
所謂「スフィア基本並び」を左側から並べただけとも言えるし
「スフィア主演」という以上、4人の順序に意味はないのかもしれない。
とはいえ、同時に「キャスト表の1番上」が意味を持つ業界でもあります。
キービジュアルでも夏海が一番前にいる。
(キャラクターイメージだと、優香が一人先行して走っていていいのに)
このあたり、寿さんとのこれまでの縁の薄さを
逆に利用したからこその「一番上キャラ」なのかな、と思ったりもしました。

キャストを最初に決めたのは寿さんという水島監督の話があった時、
優香は戸松キャラクターのあて書き、という話からすると、
まず戸松さんなのでは?という違和感がありました。
そのあたり、話の牽引者、導入者としての優香(戸松)を立てる作家的判断と
それらを受け止める、最もニュートラルに近い「主人公の中でも主人公的な位置」を
まず当てはめたのでは?とも考えたのでした。

とにかく、スフィア全体として見れば屈指に付き合いのある
水島精二監督を招聘した事によって、作品の形は明確になったのでしょう。
水島精二監督の『夏色キセキ』へのスタンスは、話を聞いていても明確。
「この企画だからできる事をやり、また、この企画だけに留まらない」です。
せっかく「スフィア主演」から始まったものなのだから、その各人の
面白いキャラクター性は、できる限り活かす。
ゆえに人間観察もし、話も聞く。歌もたくさん使う。
けれど一方で、完全に寄せるならスフィアをそのまま出せばいいわけで
「活かすが、踊らされない」とでも言うべき彼の信念が伝わってきます。
「スフィアの為のアニメじゃない」という発言も聞けました。
アニメ作品になった以上、関わる人数は大規模ですからね。
このあたりは水島監督のプロとしての矜持が窺える所でありましたし
単なる演出家・水島精二の「面白さへの貪欲さ」も感じる部分でした。

その水島監督の作り方は、「スフィア4人が面白い」という前提に立っています。
作品とともに育てようという意識は感じられない。
2012年まで待った甲斐のある、既に確立したスフィア、
既に確立した寿・高垣・戸松・豊崎をコンテンツとして活かそうと。
例えば、これが結成当初の2009年、2010年の放送だったなら
全く違う「スフィアを引っ張り上げる」目的の作品になったでしょうね。
良い意味で、対等ないちスタッフとなるまで
2012年スフィアが成長した、という話とも思います。
この関係性に「ゴリ押し」などと悪い意味で言う人がいたとしたら
(まあ良い意味でと言うなら、そもそも言葉のセレクトを間違えてるんですけどね)
それはボキャブラリーというか
発想…いや視点が貧困なのでしょう。「結論ありき」と言いますか。
2年以上前ならその視点もあるだろうな、と思えますけどね。

今書いた部分と重複するものもありますが、
以下気になった情報を、順番気にせず羅列。
後で補足します。
・MBS・TBS・BS-TBS他にて2012年4月より放送開始
・下準備が長い作品
・スフィアは打ち合わせやロケハンに参加
・水島監督が決まったのは昨夏で、先に構成・浦畑さんのメモがあった
・静岡県下田市を舞台に決め
 「ご当地アニメ」の方向性を決めたのは、サンライズの佐藤弘幸プロデューサー
・曲を沢山使う
・友情、成長、出会いと別れ
・御石様
・魔女?
・ローソン協力
・バンプレストの「善意」人形?
・フォトブック3月発売、DVD付きヤングガンガンも同月発売
・コミック版単行本6月発売


・MBS・TBS・BS-TBS他にて2012年4月より放送開始

声優イベント編の記事でも書いた通り、入場時のパンフレットでバレた部分。
吉田尚記さんが司会として登場した時点で、
ニッポン放送アナウンサー!?なら放送局は…!?
などと悩む以前に答えが出ていたのでした。
ほんと、退場時にすれば良かったのに(笑)。時間が心配だったのでしょうか。
それにしても、これによりこちらの予想以上に企画が大きいのかな、
という印象をもちました。
そもそも、スフィア主演アニメ、と言っても
例えばOVAレベルなら、何の驚きもなかったのですよね。

・下準備が長い作品

『はなまる幼稚園』のコメンタリーなどでも仰っていた事として、
水島監督にとってミュージックレインの関係者なりは、昔から親しい人が多くて
それゆえに、逆に00などまで意識的に距離を取っていた程だそうです。
関係者と近しい事から、数年前からアニメの話は聞こえていたそうで
最初はスフィアのライヴか何かで流す映像だと思っていたと。
サンライズ制作というのも聞こえていて、
なら何故自分にやらせないのかと憤慨(笑)していたら
1〜2年して話が来た時にTVシリーズだとわかった、と。
水島監督に依頼が来たのは昨夏頃だったという話があるので
逆算して、2009年〜2010年には胎動を初めていた企画とわかります。

・スフィアは打ち合わせやロケハンに参加

先程書いた、水島監督のスタンスがよくわかる部分。
コンテも既に読んでいるそうですから
主演として迎えるのではなく、スタッフの一員として…という位置。
スフィア主演である事を隠さない、スフィア主演に溺れない。
水島監督くらい幅広い作品を手がけていると、こういう言葉も力が乗りますね。
打ち合わせでは、とにかく昔の話などを話す事になったようなので
キャラクターの細かい言動やイベントにも期待しましょう。
あくまで、その再現ではなく「アニメとして面白いものを」抜き出してくれるはずです。

・水島監督が決まったのは昨夏で、先に構成・浦畑さんのメモがあった

これは面白い話で、下のプロデューサーの話も含め
どこ発、どこ手動で動いていた企画なのかがよくわかります。
監督曰く、そのメモにある要素
(青春ものですこし不思議なキセキが…など)はほぼ全て盛り込み、
かつ、優香のキャラ立ちといった自分の色を加えていったそうですが
(水島監督は、かなりプログラムピクチャー的な素養の高い監督と思いますから
 どの状況でも「自分なりの面白い」を足していける人なのでしょう)
浦畑さんは、サンライズ作品との関わりも多い方として納得の選出ではあります。
強いて挙げれば、企画成立の時期的にも
少女たちの物語、という意味でも
『咲』や『ストロベリー・パニック』『ストライクウィッチーズ』の人、
という事になるのでしょうか?

・静岡県下田市を舞台に決め
 「ご当地アニメ」の方向性を主導したのは、サンライズの佐藤弘幸プロデューサー

。「元気で明るく素朴な中学生の少女たちの友情物語を描いていく上で、都会の喧騒ではなく自然豊かで懐かしさもある原風景的な場所を探していたら、下田にたどり着きました。ペリーロードや町並み、寝姿山から見た景色など、今回のアニメーション制作に求めていたロケーションが揃っていた。アニメに登場するキャラクターたちにリアリティをもたせることと、実際にこの地を訪れた時にアニメに出てくる舞台そのままを目の当たりにすることで追体験でき、より深く好きになってもらいたい。地域密着だからこそできる作品の面白さや魅力を追求していきたい」

監督曰く相談はされたそうですが、あくまで事後承諾のような位置であり
やはり、舞台やひょっとしたら方向性も、佐藤プロデューサーが主導したようで、
サンライズとして地域密着型アニメに「参入」しようという意志が窺えます。
当然の話、アニメほど大きな企画ともなれば
スフィアだけではなく、様々な人たちの利害の一致が求められるわけで
スフィアの結成期は、まさに『けいおん!』のブームが象徴するように
日常系アニメのブレイク期。
佐藤Pのこの発想や、スタッフ決めにもこの時期の影響を感じ取れると思います。
ちなみに主要スタッフを、企画〜スタッフ集め時期
即ち2009年、2010年あたりを意識して眺めてみると
監督 - 水島精二
副監督 - 木村隆一
シリーズ構成 - 浦畑達彦
脚本 - 村井さだゆき、高橋龍也、綾奈ゆにこ
キャラクター原案 - 左
キャラクターデザイン - 田中雄一
アニメーション制作 - サンライズ

…けいおんあたりのブームを根拠に
(大ジャンル)、
咲などの女性オンリーものを眺めながら
(脚本、コミカライズスクエニ)
少女の関係性モノとして、とある科学の超電磁砲
(キャラデザ)
あたりも視野に含めて企画されたであろう事は、
想像に難くありません。
『咲』『レールガン』に共通するのは、
2人のユニットを意識しつつ、それらを束ねる共同体がある構図で
これはある意味で日常系、軽百合系(少女達の友愛の物語、の勝手な呼称)
の、基本的な組み方。
そのあたりは、夏海と紗季の家が隣同士でダブルス結成、
優香と凛子が仲良し、それでいて4人組、という所も
しっかり取り入れているのだと思います。
‥逆に言えば、それくらいしか取り入れを感じ取れないのですが…(笑)後述。

・曲を沢山使う

憧れのユニット『フォーシーズンズ』
(直接スフィア、はさすがに避けた)の配置があることから
フォーシーズンズの曲、として色々作り出せる状態。
水島監督自身、音楽大好き人間として有名ですから
その意味でも、スフィアとの組み合わせは理想的でした。
今回PVに使用された『優しさに包まれるように』も
ランティスの伊藤Pが、作品の雰囲気から勝手に作ったような楽曲だそうで、
挿入歌が増えてくると、それこそ浦畑さんが構成として参加された
『Aチャンネル』になりますね。
せっかくですから、個別のキャラクターソングにも期待したい所です。
なにせ、水島精二といえば『キグルミ惑星』の生みの親ですから。

・友情、成長、出会いと別れ

水島監督の発言。
雑誌インタビューによると、ジュヴナイルを目指しているそうです。
友情成長はともかく、「出会いと別れ」は注目。
なぜなら、サンライズという事から根強いガンダム的妄想に対し
「6話で2人死んでたら嫌でしょ?」的な話をされていた事もあり、
主役4人に何かが起こるイメージは、あまり生まれないのです。
しかも幼馴染のような関係性ですし「出会い」はない。
…なら、どこで「出会いと別れ」を描くのか?
『ET』のように、異種交流があればジュブナイルとしては王道なのですけどね。
それが「キセキ」のヒントかもしれません。

・奇跡はありふれてるものかもしれない

やはり監督の発言。ずっと続くものがキセキと思えるのが素敵でしょ、と。
アニメ『みなみけ』OPの歌詞であり、のちの日常系全盛を
殆ど象徴していたとすら思える一節
「日常の中にキラキラがある」。その言い換えとして、
「何気なく過ごす毎日、その全部がかけがえのないキセキ』が
コミック版第一話の、編集アオリ。
コミック1話を読むと、そのあたり本当に「日常系」なわけですが
それに「キセキ」「出会いと別れ」がどう絡むか、が愉しみな所。
コミック版があまりに「明日できる事は明日やろう」的楽観性に満ちているので
逆にそれらはフラグに見えてしまったりもするのですが、後述します。

・御石様は重要

豊崎さん発言。凛子は神社の娘で、神社には「御石様」がある、
それは重要だ、という発言。
豊崎さんはセルフプロデュースが行えるタイプなので、フェイクの可能性もありますが
コミックを読んでも、おそらくは本当にそうなのではないでしょうか。後述します。

・魔女?

PVで、紗季に対し少年が発した「お姉さん魔女でしょ?」という部分。
ちなみにPVらしく(?)少年も彩陽さんが演じていました。
こちらは…どうなんでしょうね?「御石様」よりは僕の注目度は低い、というか
魔女に見える「何か」はするかもしれないけれど…くらいですね。
そのもの4人が魔女だったら、ってなにそのおジャ魔女(笑)。
人によっては、こちらをメインに視点を組むのも愉しいかもしれません。

・ローソン協力

下田にロケハンに行った際も、3店舗ものローソンに立ち寄ったそうです。
ローソンと言えば知る人ぞ知る、というかアニメ好きなら大体知ってる
アニメタイアップ企画の最大家コンビニで
エヴァやらけいおんやらまどマギやら、枚挙に暇がありません。、
その最大手と、放送開始前に協力を結ぶあたりも
『夏色キセキ』の時間をかけて機を窺ってきた事の結果が出ています。
飲食品、くじ…夢は広がりまくりんぐ!(1クールなのに)
とりあえずは、作中に食べるアイスなどで協力が形になるそうです。

・バンプレストの「善意」人形?

公開録音時、机に置かれていたのは
いかにもアミューズメント景品的な、二頭身の
キャラクター4人の人形。
「善意で」「ポケットマネーで」「企画はない」と皆言っていたのだけれど
…世の中そんなに甘くないねんぞ!(笑)←スれてる
やはりこちらとしては、先程のローソンにも通じる可能性や
ゲームセンター的な可能性までも、見ておきたい所ですね。

・フォトブック3月発売、DVD付きヤングガンガンも同月発売

放送開始前のフォトブックは、実質スフィアの企画でしょうか。
その為もあってロケハンしたのだろうな、と感じます。
ガイドブック的なものだと、聖地巡礼プッシュ本となりそう。
監督が決まったのはぎりぎりなわりに、
例えばこの日のイベントも、つい2週間前のロケハンも組み入れて話していたり
本はじめ、かなり身の詰まった企画を連発しているあたり、
この企画の下準備の長さと実働の怒涛っぷりの妙なギャップが見えて興味深い所。
ヤングガンガンには、インタビュー(PVも?)DVDがつくそうです。

・OP/EDは4月25日発売

放送月の月末というのは、アニメ主題歌としては自然な時期。
とはいえスフィアは2009年4月22日にCDデビューしているので、
なかなか感慨深い時期なのではないでしょうか。
『優しさに包まれるように』自体かなり良い曲なので
(フォーキーで、イベントノリには向いていないとは思いますが)
これがOPやEDではダメなの?と思いつつも、
自信の現れとして期待したいと思います。

・コミック版第1巻単行本6月発売

1冊だけ、というのではなく
「第1巻」という言い方と記憶しています。
(勿論人気次第とは思いますが…)
ヤングガンガンは、連載作品の多くをアニメーションと絡め
メディアミックス展開で個性化を図ってきた漫画雑誌。
そのコミカライズとして、最近では『輪廻のラグランジェ』などもあり
共通しているのは「放送前から開始する」。
これはヤングガンガンの隔週という形式上、ほぼ同時期に始めるようでは
アニメーションが終わってしまい、完全に後乗りになってしまうから。
元々の連載作品なら終わろうが関係なくとも、、
話題としてタイアップするためには、あまり良い形とは言えず
最近では『STAR DRIVER輝きのタクト』や『伝説の勇者の伝説』は
まるでアニメのタイミングを合わせられなかったなぁ…という印象があります。
とはいえ、先に始めすぎても今度はネタを先に明かす形になり
アニメの新奇さが失われかねない、といったリスクもあり
このあたりは本当に、様々な実験を試みているようです。
(『ラグランジェ』は『ぼくの地球を守って』ではないけれど、うまく輪廻設定を利用し
 本編の脇をコミカライズしていますね。ただそれはそれで
 「キャラもの」としてはマストアイテムで無くなる欠点が…)

正直言うと、現在の3ヶ月スパンであるアニメに漫画を合わせたいなら
週刊にでもならないと難しいのでは?或いは月刊で50P超とか…
と、思わないではないものの。
このへんはヤンガンの長きに渡る懸案として、注目しています。
今回、『夏色キセキ』は6月発売。
放送が終わる前になんとか1巻を出せるようですが
…まだ、遅いですね。
『魔法少女まどか☆マギカ』の「三ヶ月連続単行本」は
さほど作品のファンではない自分としても「理想的な形!」と驚きました。
あれがおそらく、人為的ムーブメントを目指す上で最良の形。
それに少しでも現行システムで近づくべく、ヤンガンの歩みに注目しましょう。
(増刊の「ヤングガンガンBIG」はその答えの1つなのかな?)
とりあえずコミック版、すごくイイです。

では、情報の最後にコミック版を紹介した所で
その第一話も「作品情報」として押さえておきましょうか。
コミック版第一話
画像

ヤングガンガンで始まった、新連載『夏色キセキ』。
作画担当のたつひこ先生、Twitterも発見。
スクエニ漫画大賞の受賞者だそうで、既にしっかりと描けています。
画像

この、映像的なネームとでも言うのかな?
優香の突発的な思い付きに、運動神経は夏海たちの方が良いであろうに
すぐさま反応する凛子という一コマを挟むだけで
関係性も、作中の時間の流れも綺麗に表現。
個人的には絵の可愛らしさは勿論
(作品の方向性的に、背景もしっかり描いているのがなお良)
その「堂々とした中身のなさ」みたいなものにも、おおいに驚かせて頂きました。

なにせ、これが1クールの物語になる図が、まるで想像できなかった(笑)。
物語を浴びるほど読んで・観てきた自分が、です。

日常にも限度があるぞ、といいますか…
例えば『けいおん』『Aチャンネル』は梓とトオルが下級生であったり
(『咲』も。まあ、そもそも咲は麻雀があります)
『みなみけ』の学年どころか学校そのものの小中高という段差、
この系統の結晶のような作品である『ゆるゆり』も
1年ユニット、2年ユニット(&ごらく部と生徒会)という枠を作っています。
『たまゆら』もかなり真っ白…と思わせつつ、転校によるレイヤーは明確。
そこに父の死からの再起、写真の素敵探しというドラマツルギーすら存在します。
それに対して『夏色キセキ』、同学年…どころか漫画読む限り同クラス!
とりあえず2人と2人は幼馴染!4人も既に仲良し!
互いのコミュニティの重ならない部分に、新キャラなり物語の種があるものですが
それを真っ向無視した構造は、潔すぎてクラクラしました。
これと比べれば『けいおん』ですら物語の種の宝庫です。

要は日常系というのは、関係性の物語である、の言い換えですから。
そこには世界に、関係性に対し何か働きかける「物語」がなくとも
感性に対し働きかける「物語」がある。
それが物語のない物語、という類の言説の意味する所ですが…
それすら想像し辛い徒手空拳。
スフィアメンバー個々の「キャラクター性(ネタ)」で
押しきれるという計算でしょうか?

まあ、そこを補うのが『キセキ』でしょ、
それでもってジュブナイルになるのでしょ、という話なわけですが、
現状ではそこが明らかにされていないので、単なる日常系として
同ジャンルのものと比較してしまい、慄いてしまうのでした。
「キセキ」次第ではこの辺は取り返せる…というより
キセキ抜きでは成立しないくらいのキャラ関係図と思われる中、
下田アニメである以上、異世界には飛ばせないし(笑)
異生物、異能力というのが次に思いつく所。
『たまゆら』で意味もなくももねこ様がいた理由はコレ、と言っていいくらい(笑)。
作劇として、とにかく「わけのわからないもの」を
1つ置いて安心したかったのだと推測します。
異能力といえば、アニメにおける日常系の祖の1つであり
PVを観ていても、かなり雰囲気に近いものを感じる『かみちゅ!』ですね。
それがPVの「魔女」にいくらかの可能性を残す部分でもあります。
(個人的には『風人物語』あたりもこの系統として好きです)
ただ、そう意識してコミックを読みなおしてみると
画像

優香「涼しくなりますよーに!」

これでしょうかね?
制作発表会の「御石様が大事」とも繋がりますし
とりあえず牽引、展開させていくという優香のキャラ格とも繋がります。
このあと、流れで雨が振り、お堂の中で昼寝をした4人が
雨が上がり、目覚めた後、祭りへとかけ出していく…という話で
最初はその「何もなさ」にビックリしたものの
石が願いを聞いて、雨を呼んだのではないかなと。
※ここで書かれている成長の結果相対的に、というのがブラフで
 願いを聞いたら実際に石が縮む、という可能性まであるかな…

もちろんただの考えすぎである可能性も残りますが、
このあたりの「キセキ」のバランスを見ると、
それなりにジュブナイルが作れそうかな?という気が漸くしてきます。
またこのコミックで注目なのは「明日」という台詞。
画像

画像

優香・夏海「明日から!」

冒頭に優香が、最後に夏海が口にした台詞。
やはりこれも、とりあえず最初に思い付きで特攻する優香、
咀嚼した受け手、視点・主人公位置としての夏海というキャライメージに合致します。
冒頭がギャグ的で(だから「デーン」という音が出る)
最後が宣言的(詩的に処理)という言い方もできるでしょうか。
これが先述の、水島監督がおっしゃった「成長、出会いと別れ」のせいで「怖い」部分。
出会いと別れによって成長する物語、その基本メソッドは
当たり前が当たり前でなくなること、
また明日が言えなくなること、です(彩陽さんの曲『たからもの』の歌詞ですね)。
今この瞬間の尊さに気付く事、と言い換えてもいい。
その視点だと、この初回の宣言は瑕疵、フラグとして成立してしまいます。
(先程の「御石様が小さくなる」という可能性は、この視点に根ざしています)
でも、4人が死ぬようなハードな話は行わないらしいし…?と。
このあたりの「明日から」の扱いが
『夏色キセキ』の温度を決定するのだろうな、と思います。
しかし放送開始まで漫画は後5話くらいはあるわけで…とりあえず、要注目です。

そんなこんなで、徒手空拳な関係性物語としても。
またそれを「嘘(SF=すこし不思議)」1つでどこまで補えるか?
その点でも、注目に値する『夏色キセキ』なのでした。
かなり興味深い企画だと思います。
ちゃんと放送終了と夏開始が重なるタイミングも良いですね。
まさに聖地巡礼ホイホイ。
本当は『あの夏で待ってる』が欲しかった枠じゃないかなあ…
という所も含めて、チェケナッチョなのです!
みんなで『夏色キセキ』を観よう!…2ヶ月後に!(笑)

http://twitter.com/rui178 呟いております。
http://twilog.org/rui178 適当な単語で検索してみてください。
 『夏色キセキ』のハッシュタグは「 #natsukise 」!

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