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zoom RSS 最高の瞬間を捉える力〜高垣彩陽初ソロコンサートツアー「Memoria×Melodia」大阪公演

<<   作成日時 : 2011/12/29 13:25   >>

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2011年12月28日、グランキューブ大阪で開催された
声優・高垣彩陽さんの初ソロコンサート「Memoria×Melodia」
その2回目にしてファイナルを観賞しました。
弦楽四重奏を使う演奏形態などからして
東京からガラリと曲目が入れ替わる事は考え辛く、せいぜい数曲。
前回全力で記事を書いてしまった事もあり、
今回はそれの確認作業、書く事もあまり無いか…などと考えていたのですが、
そんな事は全くなく。
改めて、高垣彩陽という人間の持つ豊穣な物語量に打ちのめされる事となりました。
彼女の物語を誰よりも読み込んでいる・読み込みたいと自負するものとしては
それは抱え込んで優越感に浸るものではなく、
どんどんと文章にする事で、皆さんにその素晴らしさを知って欲しいと思います。
本当に、打ちのめされました。
高垣彩陽さんは空恐ろしくなる程に、素晴らしい人です。

画像


JR大阪駅から徒歩でも20分程度の所にある
大阪国際会議場、グランキューブ大阪。
周囲にはコンビニや飲食店も殆どなく、単に最寄りのホテルとワンセットの
まさに「国際会議場」としての意図でのみ作られたと思しき会場でした。
年末、コミケ前日、平日など諸々の諸状況が重なり
客席は7〜8割と言った所(ところが、そういう時に限って…ご愁傷様です)。
今回は主にアンコール部分の読み込みを行いたいので、その前に
単純に、東京公演と大阪公演の比較をしておきましょう。
勿論大前提として一期一会、すべてにその時だけの価値はあるものです。

音響レベルで言うならば
東京公演を行った東京国際フォーラムホールAの方が音の広がりがあり、
座席の質はグランキューブ大阪の方が遥かに良く、
観客は…どうかなぁ。
続けて通っていた人にとっては二度目という事もあり
慣れやら年末やらによるハメ外しも関わっていると思うので、
単純な土地柄比較は避けますが
今回の方が「アンコール」が拍手よりよくある声優イベント「あそーれ!」になってしまったり
一部禁止サイリウムでバルログするようなものがいたり、民度は低かったですね。
セットリストは大阪公演が圧倒し、
歌唱、特に高音部の伸びは東京の方が良かった。
『君がいる場所』のような中音域の曲では、
寧ろ大阪の方が良く聴こえたりもしましたが
珍しく、普段はもっと滑らかに連結する
中音部から高音部に跳ね上げる時に苦労していた箇所も。
(『Be With You』は大阪の方が良かったり、このへんも個別レベルではありますが)
とはいえ、東京公演では歌の中に気持ちの上ずりのようなものも感じましたのに
大阪公演にはそれはなく…このあたりは一長一短の域を出ず
そこに会場音響による印象が働きかけ、歌は東京の方が?という
漠然とした印象になるものと思われます。
まあどシンプルな比較論をすると、
大阪版『Defying Gravity』の出来が悪く、それが全体印象に響いているかな。

ただし、ブログで繰り返している通り
基本高垣彩陽という人は「物語に生きる人」でありますから
これらの諸要素より、実は「物語性」その一点が重要で

そこが、今回の大阪公演は図抜けていた。

これは予想外もいいところで、
本来縁故に生きる彩陽さんとしては
密接に繋がりのある東京国際フォーラム、というシチュエーションの方が
初めて訪れるグランキューブ大阪より、
明らかに物語性を背負っていたはずなのです。
そして、東京公演には十分満足できるほど「それ」はあった。
だから、大阪のこんな展開は予想しようがありませんでした。
…ただ、それもまだまだ僕の未熟、という話でもあります。

僕が21世紀で最も素晴らしいと思い、愛している物語『true tears』について
監督の西村純二さんが、その作劇について語っていた事がありました。

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3周年ソングが4年目に出るぞ!←言ってやるなよ

正確な文言はすぐには思い出せないのですが、要は
「展開は裏切り、心情は裏切らない」と。
そういう話だったと解釈しています。
展開には新奇さがあり、驚きを与えはするものの
それはキャラクターの心情には沿っており、同時に
或いはワンテンポ遅れての「納得」も付与する。
「納得」と「驚き」の二重螺旋。
納得のない驚きは、ただのびっくり箱に過ぎず
驚きのない納得は、約束された娯楽に留まり
知覚を拡張する愉楽を与えてはくれない。
これは『true tears』に限らず、優れた物語の多くに当てはまる
一種の原則論だと思います。
しかし、この言葉が高垣彩陽さん以上に当てはまる人もそうはいません。
ある瞬間の「飛び道具」が、落ち着いて考えてみれば「地続き」である。
道理で僕が『true tears』に心酔し、『高垣彩陽』に心酔するはずです。
この2つの物語は、同じ価値を持っているのだから。

では、大阪公演のセットリストを。


1:君がいる場所『世紀末オカルト学院』ED)
2:Be With You
3:光のフィルメント(『伝説の勇者の伝説』ED)
4:All around me
5:わたしだけの空
6:Amazing Grace
7:The Rose
8:たからもの(コンサートver.)
9:Defying Gravity
10:Meteor Light(『戦姫絶唱シンフォギア』ED)
11:月のなみだ(『十三支演義 〜偃月三国伝〜』主題歌)
12:Time To Say Goodbye
13:Oh Happy Day
-アンコール-
14:キミが太陽(スフィアカバー)
15:キグルミ惑星(『はなまる幼稚園』2話ED)
16:君の知らない物語(『化物語』テーマソング)
17:リフレクティア(『true tears』OP)
18:You Raise Me Up

アンコールが殆ど格闘ゲームで言うハメ技みたいな。

美しき陽(日)!高垣彩陽初ソロコンサートツアー「Memoria×Melodia」東京公演
前回、レポートタイプではなく総論タイプの自分としては珍しく
そこそこ細目に記事を書いたので(興奮の為)
前半は基本そこを参考にしてください。
『わたしだけの空』の語りなどは、いつも感動的です。
いくつか覚えている、印象的な発言などを記載しておきますね。

・「スフィア…あ、私スフィアってユニットをやっているんですけど」

知ってます(笑)。
…知ってますが、ひょっとしたらそれを知らない人もいるかもしれない。
ここを(笑)で済ませるか済ませないかの違い。
自分の物語を晒す上での、甘え(圧縮)のなさが
こんなところにも伺え、唸らされるのが高垣彩陽体験の常です。
これが自分の強固なホーム意識といいますか、愛されている事を前提に動ける人は
まず間違いなく、こんな事は言いませんよ。

・「大阪はダジャレに厳しいと思うので色々うんうん考えた」

ダジャレというセレクト時点で(ry

・「大阪行って何がやりたいの?おお、作家か!」
・「サッカーか!」
・「堂島ロールを食べたんですけど美味しすぎてどうしましょう!」
・「動じません!」
用意ネタシリーズ(笑)

・「京都、今日通ってきました」

会話の流れで客側から出た「京都」という単語に
即座の京都ダジャレ。お見事!

・「どうやったらかっこよく水が飲めるのかなぁ」

スフィアの場合他メンバーが発言している間に飲める、という話も。
個人的には『東日本復興祭』で宮野真守さんが行なっていた
「元気ですか!楽しんでますか!水飲んできてもいいですか!」
がいいと思いますね(笑)。
コール&レスポンスに混ぜ込む!

さて、肝心要。アンコールの話です。
大阪公演のアンコールはこちらで
-アンコール-
15:キグルミ惑星
16:君の知らない物語
17:リフレクティア

東京公演のアンコールはこちら。
-アンコール-
15:祈り†
16:あんなに一緒だったのに
17:dear-dear DREAM

キミが太陽とYouRaiseMeUpは同じで、間の3曲が異なるわけですが
これがとんでもなかった、という話ですね。

勿論、フォーラムと縁深い『ガンダム00』からの選曲
そこからのガンダム繋がり(森口博子さんも聴きたかったなぁw)
また、ライブに欠けがちだった盛り上がる楽曲を加える事で
メリハリをつける『dear dear』も、それは見事な選曲で
東京公演が終わった時点では、文句のつけようがありませんでした。
いや、上記東京公演記事の時点で
『キグルミ惑星』が求められている、という話はしてはいたのですが
『dear dear』と単純に取り替える形では、メリハリが減少する。
つまりあれはあれで、優れた形だった。
この形を維持する為に、大阪公演は
『チャイナ気分でハイテンション!』に入れ替えるのかな?
なんて予想をしていたくらいです。
それを『君の知らない物語』で埋めるなんて…意外すぎる必然。
では、読み込んでいきましょう。

15:キグルミ惑星(『はなまる幼稚園』2話ED)

声優である以上、キャラクターソングは大事であるという話から
先日最終巻がリリースされた、という流れでのキグルミ惑星。
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『はなまる幼稚園』の11巻は、クリスマスイブに発売。
東京公演では発売前だった部分です。
但し。「来週発売になります」という形でも構いませんし
丁度まる一年前の2010年12月18日に、同じ東京国際フォーラムホールAで
初披露されたのが『キグルミ惑星』。
その時と同じく水島精二監督が観に来られていたという事を加味しても(笑)
東京公演で歌う手は、あった。この曲単体に関しては、そう思います。
それでも結果的にこちらがベストと思えるのは、
まず『祈り†』の物語性を強める意味では、この曲を大阪側に交換しても意味を持たない事。
また、これは意図によるものとはあまり思えないのですが、結果的に

「高垣彩陽キャラソン中の懐刀」は
昨年同様、映像化されず「伝説」にとどまる事になった。
彩陽さんに、そんなコンテンツ寿命なり見せ方なりを考える感覚があるかは
甚だ疑問だったりはするのですが、やはりこのセレクトによって
『キグルミ』はレア楽曲で在り続けるわけで、それは戦略的に正しいと思えます。
それに、今の所の披露2回はいずれもショートバージョン。
演奏陣も、あの楽曲の本当の凄味を引き出せているとは思えず
(特に、去年のリスアニライヴの方はダイジェストなりに頑張って模倣していましたが
 今回のバンドの皆さんは、この曲のプログレ成分について
 あまりに無頓着だったように思えました。
 ベースラインとギターに顕著。「聴きやすかった」。)
まだまだ、『キグルミ惑星』を本当に使うシチュエーションは残されている気がします。

個人的には、(できるだけの)フルメンバーを揃えて
NHKなり民放による、大々的な「キャラソン番組」で、
お茶の間にフルバージョンを披露する。これが必殺の手だと思っています。
・・・まあ、実際の所どうなるか、伝説のままに留まるかはわかりません。
権利なりが関係してくるのかもしれない。
しかし、結果的に『キグルミ惑星』は未だ、不完全な形では映像に残っていない。
それが全てです。願わくば、この年一回の積み上げが効く日が来る事を。


16:君の知らない物語(『化物語』テーマソング)

「『化物語』に私は一切関わっていません(笑)ですが…」(歌唱後MC)

『キグルミ惑星』の熱唱から、数秒と置かず
拍手が鳴る中唐突に始まった、アニソン業界の大ヒット曲。
単純に、東京公演における『dear dear...』の効果を最大限に理解し
それを見事に置き換えた盛り上がる楽曲を配置した、
それだけでセットリストとしては大正解なわけですが
アンコールコーナーという「自分に縁のある楽曲たち」のコーナーで
これを歌うという事の面白さは相当なものがありました。
勿論彩陽さんの事、そんじょそこらの「ただ好きだから」とはまたひと味違うポイントとして
1年以上前にブログでこの事について触れています。
こういう積み重ねによって唐突感がなくなるのは、本当に彼女の魅力・凄味。

楽しんで毎日。
「君の知らない物語」は『化物語』のエンディングですが、たまたまラジオで聴いて一耳惚れ!
最近毎日iPodでも聴いてます。
切なくて素敵な曲!


※ちなみにこの記事、画像がジョイまっくすさんの人形だったりするわけですが
そのジョイさんは、東京公演を素晴らしい記事で絶賛しておられるわけで

高垣彩陽さんのファーストコンサート
彼女が歌う姿をみて、

自分の心が純粋になった。


正直になろうと。



ありがとう。


このタイミングはそれを
伝えてくれたんだと感じたよ。

Twitterはこちら
彩陽ちゃんの初ソロコンサート行ってきた。朝焼けの森の中で、気持ちよい空気を何度も何度も深呼吸して、身も心も純粋な気分になった。正直に生きたいと思った。彩陽ちゃんの歌声はそれを教えてくれた。ありがとう。

(これは同じポエマーとして(?)ハグしたくなるくらい名文だなあ…)

このあたりの彩陽さんの「縁」の異様な繋がりには、身震いするものがありますね。


『君の知らない物語』について補足説明しますと、
確かアニスパだったかにゲスト出演された時に、その曲をブースの外で聴いて
曲名がわからないので慌てて歌詞を書き留め、後にその歌詞で検索をしたと。
それくらいの劇的な出会いを語っておられた事を記憶しています。
確かに『化物語』それ自体と彩陽さんには、縁はない。
けれど、意識に止めた時が縁の始まり、といいますか
こうやって自分に利害関係のない所から、すんなりと線を引いてきて
それを新たに自分の物語にする、
そんな彩陽さんの強靭な物語力が良く見える部分でもあります。
最近だと亡くなった今敏監督の展示を見に行ったという話や
これまた無関係な『廻るピングドラム』の話をしていたり。
声優さんでは、自分の出ていない作品などの話はタブーなんて空気を出す方もいますが
このあたりは結局、彩陽さんが「アニメーションという文化が好き」という話なのでしょうね。

ちなみにこの曲自体、サビを中心にファルセット大活躍の楽曲なので
当然のように、彩陽さんの歌唱との相性は抜群でした。
また、表現力というか、言葉を大事にする姿勢からか
恋する女性の想いが、この曲自体にそこまで興味のない僕でも
ストーリー仕立てで伝わってきたのが印象的でした。
歌詞中の女性の気持ちになって歌っていたのだろうな。

17:リフレクティア(『true tears』OP)

「自分が歌っていいのかしら、と心に引っかかりもあったけれど
私の大事な一歩なので、この曲を歌わせて頂きたいと思います」

ここの話の流れは秀逸でした。
昨年のリスアニLIVEでの『キグルミ惑星』への繋ぎのようだった。
フォトブック発売を告げ
(「最近言われるのは、セクシーな…(笑)←観客大歓声
 それだけじゃないんですよ!ダジャレもあるんです!←そこかw)
南砺市観光大使で、フォトブックにも富山行がある、
その縁はtrue tearsから来ている…という話からのリフレクティア。

富山の話を始めた時点で、true tears関連である事は察知しましたが
キャラクターソング2曲やアブラムシの唄である可能性もある為、まだ身構え。
「ずっといつかと思っていた」という発言でOPかEDである事がほぼ確定。
それぞれのCDジャケットを見てもわかる通り、
基本OPは乃絵の、EDは比呂美の楽曲というポジショニングから
またeufoniusとの縁からも、必然的に『リフレクティア』となりました。
(いつか『セカイノナミダ』も聴きたいな。あれも名曲ですし、
サビの使い方は明らかに彩陽さんに合ってます)

人によっては「乃絵が歌っている」という解釈もあるようなのですが
僕は少し違う意見を持っています。
『リフレクティア』それ自体はeufoniusの曲であり、アニメの曲。
だから、それを乃絵のキャラクターソングとして歌うのは違うし
実際彼女が乃絵を徹底したなら、あんなものではありません。
単に、センテンスを細かくして呟くその楽曲のスタイルが
彼女の「幼さ」を印象付けただけだと思うのです。

ただし「ざわめく予感」以降のブリッジ部
「ざわめく予感 少しの空想に いつか打ち明けたい秘密」は
完璧に乃絵だったと思います。


僕はもう『リフレクティア』の時点で泣いてしまっていたのですが
「ざわめく予感」を、このパートを乃絵として言っている、と感じた瞬間
true tearsがもう一段階上にいってしまい、大変でした(笑)。

『リフレクティア』をここで歌うセンス…いや、彼女を語るにはセンスというより
誠実さ…真摯さ…それには本当に驚かされます。
僕は以前から、同じスフィアのメンバーなら豊崎愛生さんが典型的にそうであるような、
また多くの所謂「人気(アイドル)声優」の皆さんが自然に身につけているような
セルフプロデュース能力、自己演出という部分が
彩陽さんには良くも悪くも決定的に欠如している、と考えていました。
それは今も、基本的には変わらない印象です。
彩陽さんには真心の想像力があり、人が求める事に応えたい気持ちもあるけれど
それは彼女が彼女である事、自分に従うという
何より彼女を規定する誠実さ、真摯さを上回る事はない。
だから、その場だけの需要に応えた
可愛いアピールやサービスは、そう出来る人ではない。
あざとさや媚とは無縁。それは今だってそう思っているのです。

…けれど、結果的に「そこ」に辿りついちゃう事があるんですよねえ…。
今回で言うなら、このアンコールがまさにそう。
カバーミニアルバム『melodia』に収録された『Defying Gravity』もそう。
あの曲も最終的に彩陽さんが意志を通して入れた、
というお話をされていましたが
結果的に、アルバムのメリハリを形成する意味でも
最も重要な曲になっていたのは皆さんご存知の事と思います。
つまり自分に向き合い、自分に誠実であり続けた結果
最適解、最高のタイミングを創りだす事があるという、特殊な能力を持っている。
そう思います。これは、自己演出に長けた人には絶対に出せない味です。

今回だって、MCからもわかる通り『リフレクティア』を特別な歌と考え
カバーできない、してはいけないという気持ちが強いからこそ
結果的に、このタイミングでの初披露につながったわけです。
ちょっとこの部分、細かく自分の読みを語らせて頂きます。

・2011年5月3日
 『first eden〜 3つのファンタジー〜Ceui×eufonius×高垣彩陽〜』
・2012年1月15日
 『高垣彩陽さん1stフォトブック発売記念 サイン会&ミニライブ』(富山)

この2つのイベントの中間点に、今回のコンサートは位置していました。
まず『3つのファンタジー』の方にはeufoniusさんとの初コラボライブ。
実際ライヴの記事でこう書いています。
振り返ってみれば、もっと望み得る部分もありました。
羅列してみれば

・彩陽さんにリフレクティア歌って欲しかったなあ!コラボででも!

サイン会&ミニライブは富山県城端じょうはな座というシチュエーションからも
新曲『Meteor Light』を例外とし、複数曲歌うならばという条件付でなら
『true tears』関連を歌うのは確定レベルに思えた。
つまり、シチュエーション的には
「寧ろそちらでこそ歌って然るべき」というイベントを前後に見ながら、
それでいて自分自身で「歌っていいのかしら」とまで考えるような曲を
このタイミングで初披露したわけです。

何故?

そもそもカバーに戸惑うこの姿勢自体が、おそらく
eufoniusさんのオリジナルに対する敬意は勿論、
『true tears』という作品の完成度に対する畏敬の念もあった事でしょう。
それは以前、BD化のインタビューを受けた際の
発言によく出ている部分です。
━━たいへんな人気作ですが、もし今後、続編ができるとしたら?

高垣さん:私はtrue tearsは完成した作品だと思うので、続編などに関しては思い至りません。

昨今の「人気≒コンテンツ追加投入」的なご時世にあって、なんて潔いんだ…清廉だ。

完成された作品、完成された歌に手をつける事の畏怖を抱きながら
それがより許されそうなシチュエーション二種の間にあるこのコンサートで、解禁する。
これ、本当にすごい選択をしていると思います。身震いしました。
MCで「大事な大事な一歩なので」と仰っている時に「あっ!」と思ったのですが

『true tears』の最終回なのだな、と。

画像


『true tears』は、仲上眞一郎の「君の涙を、僕は拭いたいと思う」
というナレーションから始まり
「今の僕にはそれが出来る」というナレーションで物語を閉じます。
(ああ、やっぱ全台詞全カット脳内再生余裕だ!)
1つの解釈論なのですが、僕は『true tears』という物語の主物語は
竹林の中、眞一郎と比呂美が抱き合ったあの時に終わっていると思っていて。
ならば残りの数分、春の描写はなんなのか?と言ったら
それはもう「次の物語のアバンだ」と思うんですよね。
そしてその物語の中心は、本懐を遂げた眞一郎や比呂美ではなく
これから人間関係を学び、新たな翼を求め歩いていく石動乃絵の物語だろうと。
だからTV版ラストカット、乃絵を映しながら『リフレクティア』が流れるのは
きっとこれが次の物語のOPなのだ、と思っているのです。

それが、このコンサートで、しかも2回目ファイナルで歌われる事で通じている。
途中のMCでも仰っていましたね、2回で終わるのは寂しい。まだ続けたい。
でも、ここから始まるものがある。
『リフレクティア』を歌った事で、彩陽さんにとってのこの初コンサートツアーが
それこそ『true tears』のように別れがたく大切で、
しかし『true tears』のように次に歩み出せるものだ、と。
そう宣言されたと思っています。
この美しさは、3つのファンタジーや富山ミニライブは勿論
後ろに大阪公演を残す東京公演では表現できないし、
それが映像化されない事はまた、最後の乃絵の表情を見せない
(いや、最高なのは兄貴…純の表情が見切れてる所なんだけど!!)
作品の美学にも、最も通じてるように思える。
なんという表現力、物語力。

…と、いうあたりまで読んで号泣していたわけですが、いかがでしょう?

彩陽さん自身にそこまでの感覚はないかもしれません。
大事な大事な曲を、この縁を繋ぐコンサートでどうしても歌いたかった、と。
そういう話に過ぎないのかもしれない。
けれど、ただ喜ばれる時に喜ばれるものを出す、というだけでなく
自分の内に誠実に、真摯に向き合い続けてハードルを上げた結果
(実際、3つのファンタジーは通り過ぎたわけです)
それを解禁した瞬間に「僕がここまで読めるくらいの」意味が乗ったのは事実。
これが高垣彩陽の醍醐味、高垣彩陽の恐ろしい程素晴らしい所だ、と思います。
その事を再確認、いや更新させてくれた点で
大阪までの旅は、極論
『リフレクティア』1曲ですら満足を通り越して余りあるものになれました。
単に曲が好きだとか、作品が好きだなんて所にとどまらず
(それだって、誰にも負けないくらい好きだという自信がありますが!)
きっと、彩陽さんにとっての大切な瞬間に立ち会えた。
そう思います。
しかもそれが、全くの無からの愛着曲
『君の知らない物語』に続いて歌われるというこの痛快さと言ったら…!
最も物語の足りない所と、最も物語に溢れた所を並べる事によって
過去に学び、愛着を誰より抱きながら同時に未知へ飛び込む。
そんな彼女の姿勢が浮き彫りになっているようではありませんか。

最近の声優さんを応援する人の中には
その人の出演作品の事はあまり知らない、なんて人も結構いて
話をしてみると内心びっくりする事もあるわけですが、
「高垣彩陽という物語を読み込もうと思ったら、そこは疎かにできない」筈です。
今回のアンコール1つ取っても、そこが十分に理解できるのではないでしょうか。
逆に言えば、僕は10年以上前から声優さんの名前も数百人精通していましたが
全て作品の構成要素、スタッフとしての知識であって
ラジオやブログ、ましてやイベントなんて表現に首を突っ込む人になるなんて
つい5年前まで、考えた事もありませんでした。高垣彩陽を知るまでは、です。
高垣彩陽という人の豊かな厚みある物語は、そこをシームレスに繋げてくれる。
独立して育ちがちな声優文化、アニメーション文化、全てを繋げ1つの物語にしてくれる。
その稀有さ…アニメーション関連の文化に対する
「誇り」を担える存在だなあと感服している次第です。

自らの次のステップの為に『リフレクティア』を歌ってみせた高垣彩陽さんが
この先、どんな役者に、どんな人間になっていくか。興味は尽きません。
しかし、何度か言葉を変えて言い続けている事ではあるのですが
マクロに手を届かせないタイプのいち個人としては、
その物語埋蔵量は完全に人間の限界値だ
と思います。
世には物語を愛する人が多いのに、何故それに気付かないのでしょう?
勿体無い事極まりない。
言い換えれば、それを知る事ができた、気付けた
自分の、自分たちの幸福は物語愛好者として極めつけだ、と感謝もするわけですが。

声優好きとしてよりも。
アイドル好きとしてよりも。
異性好きとしてよりも。
アニメ好きとしてよりも。
ただ一人の「物語を愛するもの」として
今後も高垣彩陽さんを追い続けます。
そう何回目、何十回目かの思いを新たにした大阪公演でした。
本当に、驚きと納得でした!

高垣彩陽は、なんて『高垣彩陽』なんだろう!

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http://twilog.org/rui178 適当な単語で検索してみてください。

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