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zoom RSS 最初の頂!スフィアライブ2010『sphere ON LOVE,ON 日本武道館』BD&DVD

<<   作成日時 : 2011/09/01 03:46   >>

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声優ユニット『スフィア』。
敬愛する声優、というか役者、というか女性、というか人間である
高垣彩陽さんが所属している関係上、ユニット結成以前から
テレビで冠番組を持つまでになった今に至るまで、
かなりつぶさに追いかけてきているわけですが…
そんな彼女達の2年半の(まだ2年半かよ!!)歴史の中でも
紛れもなく1つの頂点、到達点である
2010年11月に行われた、日本武道館ライヴが遂にソフト化されました。
スフィアのライヴソフトは2作目となりますが、
こちらが他所様の前に出しても恥ずかしくない、というか
積極的に出していくべき、代名詞的なものになると思われます。
それは1作目を卑下する意味合いではなく、単にこちらが素晴らしいから、です。

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基本的にはブルーレイがオススメ。
画質は勿論、後述の特典によって
作品の耐久力がおよそ2倍になっているので、コストパフォーマンス的にも。


武道館ライヴがどれほど素晴らしかったかは、当時記事にしました。

スフィアライブ2010「sphere ON LOVE, ON 日本武道館」

武道館の後、それ以前のツアーファイナルがソフト化された時から
武道館が別格であったがゆえに、ある種の物足りなさ…
はやく武道館を!という気持ちは、当日参加した人の殆どが持っていたと思いますから
満を持して、漸くといった所でしょうか。
「伝説のライヴ」として参加者が語り継ぐ事も、それはそれで乙なものながら
(スフィアで言えば、結成2つ前のイベント『秋の収穫祭』がそれにあたると思われます)
せっかくの「武道館」というメルクマールですから、ここは後にファンになる人も含め
一律に記憶共有を揃える、セーブポイントのような機能を果たした方が有効でしょう。
実際今回の映像を観ていても、映像的な逃げ、処理は殆どない。
1日だけの「日本武道館」というライヴをモノにした自信からか
フェードアウトなどを多用したブツ切りではなく
かなりがっつり、当日のライヴを追体験できるものになっています。

正直な所、前回ソフト化された2010年のツアーファイナルと
今回の武道館、曲目としては相当数かぶっている。
劇的と言えるほどの変化はありません。
持ち歌も、スフィアとしてのシングル、個人のシングルが増えたくらいですからね。
このライヴの後、2011年春に2ndアルバムが発売され、それを引っさげて行われた幕張ライヴ。
新鮮味で言うなら、ツアーファイナルを映像化したのなら
次は幕張ライヴを映像化する、という戦略もあって然るべきでした。
ただ、実際にソフト化されたのは、日本武道館。
つまり、上記のようなネガティブな要素を補って余りあるほどの
単純なクオリティ、武道館公演自体の意味などがあったという事。
先ほどの、ライヴ間のぶつ切りが殆どない、という指摘もあわせ
このライヴへのスタッフの並々ならぬ自信が感じられるというものです。
で、前回の記事でさんざ述べたように、それは過信ではなく、その通り、
自信をもって送り出すに足るコンテンツなのでした。

スフィア単独公演としては、初となった生バンドの起用。
これまで同様のカラフルかつ数多くの衣装の、さらなる質向上。
後述するとは思いますがスクリーン演出の素晴らしさ、などなど
何をとっても他のスフィアライヴとは比べ物にならない、
こう言ってはなんですが、「武道館以後」を追っていっても
ある意味では、越えられない瞬間になる可能性も高いと思っています。

勿論ユニットは運動体、単純なスキルという点では
しっかりしたユニットならば、慢心に溺れる事もなく基本成長曲線を描くでしょう。
高垣彩陽という人がいる以上、僕もそこは疑っていない。
けれど、古い音楽を好む人間として
様々な素晴らしいユニットやバンドが、
「成長曲線を描いているのに」「ある瞬間を越えられない」事は、数多く目に・耳にしてきました。
これは、それ以外をネガティブに観るのではなく
そのユニットなりの歴史の中、数度あればいいような、
場合によっては一度もモノに出来ないような、
成長曲線から逸脱した、特別な、魔法のような瞬間をモノにした、と。
それだけの話と思っています。

この武道館ライヴは、あらゆる要素がこの瞬間に集まるようになっていた。
まず、ツアーを経て、1stアルバムを基調としたセットリストが
円熟期に入っていた事。
この次のライヴは2ndアルバム発表後である事を考えても
腐りかけの果実…という表現は失礼にあたるのかな?
とにかく、最初のフォーマットの中で高まるだけ高まる状況になっていました。
アーティストのライヴというものは、筋トレのようなもので
あるセットリストでの完成度を高めていき、ある程度に達した頃に
新陳代謝として新しい曲を取り込み、一度破壊=完成度は下がる。
そしてまた新規の曲を内に取り込んでいく、その繰り返しなわけですが
この時のスフィアは、最初の破壊を目前にした「極み」にあったわけです。
この状況は、かなり同種のセットリストを繰り返したという事とイコールですから
送り手受け手ともに「飽き」と表裏一体の諸刃の剣なのですが、
ここで「武道館」という歌い手にとっての象徴的な舞台が奏功。
挑戦する舞台としての緊張や興奮をもたらし、新鮮さと完成度を両立できるようになっていた。
ツアーファイナルから3ヶ月、準備期間があった事も大きいですし
ライヴの1月前、メンバーのソロシングル4連発という異例の企画があった事で
各々に良い意味での主役感、パワーバランスの偏りの無さがあった事も大きい。
あらゆる条件が一点集中した日だったという点で、そんな事はそうそうない、というのは
これはもう、正直な所だと思います。
例えば武道館の次のライヴ、幕張メッセは
東日本大震災直後のライヴという事で、特別な「時」の意味を背負いましたし
ゴンドラ演出をはじめとした、その場だけの良さもあったけれど
一方で、2ndアルバム発表直後の初ライヴでは
演者だけでなく、観客にも熟成は望むべくもないわけで
…普通、こういった天地人的な要素は、全ては揃わないのですよね。
だから、ほかをくさすというより、とにかく武道館ライヴはスペシャルな瞬間だったのです。

…なんて総論はこれくらいにして、本編。
まず、ブルーレイ版にだけ映像特典としてついている
「Picture in Picture 〜ステージスクリーン映像〜」
これが素晴らしいので、基本的にはブルーレイ推奨。
要は中規模以上のライヴによくある、正面スクリーンを
様々な形のワイプで抜き出せる、というだけの事なのですが
このライヴは、とにもかくにもスクリーン演出が素晴らしかった。
4人の抜き出し、ポジショニングは様々切り替わっているのに
スタンダード・スフィアの並び(戸松・寿・高垣・豊崎)で捉えるカメラ等
あまりに力が入っている為、実際のライヴ中も
本人たちを観るべきか、スクリーンを観るべきかで迷ってしまったくらいです。

これにより、2倍…は大袈裟かもしれませんが
(ライヴのメインカメラと重なる部分もある為)
1・数倍程度には、映像としての耐久性、複数回視聴に耐えられる情報量になっている為
コストパフォーマンス的に観ても、悪くないと思うのですよね。
他に単純に耐久性を上げるには、てっとりばやく
スフィアの皆さんでコメンタリーを収録してしまえば良いのですが(笑)
そこはまだ踏み込んでいない為、現時点での映像耐久性ベストです。

収録内容:
■Disc 1
― 芝居 ―
武道館物販部

MOON SIGNAL
Now loading...SKY!!

― 高垣彩陽 ―
光のフィルメント
You Raise Me Up
― 寿 美菜子 ―
Shiny+
Startline
― 豊崎愛生 ―
love your life
Dill
― 戸松 遥 ―
Baby Baby Love
シングルメドレー

PRINCESS CODE
Brave my heart
夢奏レコード
Dangerous girls
かってな成長期


■Disc 2
Dream sign
REALOVE:REALIFE
風をあつめて
君の空が晴れるまで
クライマックスホイッスル
A.T.M.O.S.P.H.E.R.E
Super Noisy Nova

― ENCORE ―
Future Stream
サヨナラSEE YOU

― SPECIAL ―
メイキング
Picture in Picture 〜ステージスクリーン映像〜


メイキングとありますが、10分少々の映像ですから
あくまでおまけ程度のもの、基本的には
武道館ライヴを殆どいじる事なく、頭から尻まで詰め込んだ内容です。
贅沢を言うなら、ライヴの途中でディスクが切り替わってしまうのは
フェードアウトなどの少ない当日真空パッケージング度の高い内容だけに
勿体無いな、というのは正直な感想ではありますね。

ライヴ当日の記事は、全体の印象にとどまっていたので
今回は少し、個別に印象に残ったものを列記しておきましょう。

・武道館物販部

スフィア伝統の小芝居。
…というには長い、30分芝居(笑)。
スフィアがスフィアライヴの売り子役となり、スフィアを起こすという
メタ的な要素もある内容。
「何かの日本代表なんだって」に対する「調子乗ってんな」ネタなどが代表的ですね
※日本代表、は日刊スポーツが記事で勝手につけた呼称
最近では冠テレビ番組『スフィアクラブ』が始まり
そのシュールコントな内容から、あまり彼女たちを知らない人は
これがスフィアのやりたい事だったの?
怒ってもいいよ?黒歴史?的な指摘も散見されますが…

まあ、基本、やりたい人達で、正統なスフィア史なんです(笑)

という映像的な証拠になっていますね。
スフィアクラブと大きく違うのは、戸松さんが暴走機関車系のかき回し役な事。
(彩陽さんは、タイプは違えど相変わらず道化…w)
そして、これが戸松さんの本来的な適性ではある。
それと比較すれば、一見不親切の極みに思えるスフィアクラブは
かなり初見の人に気を使い、戸松さんに犠牲を強いて(笑)
あの形をとっている、という事がわかります。

以前の記事にも書いた通り、ここで彩陽さんがワンシーン噛んだのは
彼女的にも、おそらく悔いの残る所でしょうね。
歌を細かく聴いていけば、戸松さんが自白したように
声が裏返ったり、細かいミスは無いわけではないのですが
ここはもう、万人がソレとわかるミスだっただけに。
ただ、そこを押し通し、本編中で指摘する事がなかったのが「強かった」。
比べれば、戸松さんが裏返りを自白して
寿さんが「言わなくていいから」と突っ込んだやり取りがあり、
こうやって自嘲の方向に走る事なく、ミスを受け止めたまま
触れずに押し通した事で、逆に彩陽さんの成長を感じる事ができました。

・MOON SIGNAL

長めの芝居パート、その後の星を巡るCGムービーなど
期待を煽りに煽った所からの当時最新シングルスタート。
力強い曲調も相まって、この日を象徴する1曲になりました。
個人的には、セットリストあんまり違いないだろうしなあ…と
若干目的を見失い気味だった気持ちが、この1曲でびしっと引き締まった思い出が。
全ての曲には、この曲と言えばこの瞬間、といったような
連想する、代表的な瞬間が生まれうるのですが
この曲に関しては、もう「武道館の1曲目」から印象は動かないでしょうね。
この日のライヴは質が高く、多くの曲が「武道館のバージョンが印象的」
になりうるものの、ムンシグは中でも特別です。

スフィアの皆さんも、一発目がこの曲で
スイッチを切り替えやすかったのではないでしょうか。
観る側としても、芝居パートのスフィアの皆さんが
物販Tシャツを普通に着ているラフな状態だった為
一気に「アーティスト」然とした彼女たちのギャップが印象に残るという面があり
その落差を活かす意味でも、極端に非日常的なセレクト=銀色の衣装という入りは上手かった。
ちなみに、銀色の衣装という導入から
正統派アイドルユニットとしての宣言=ピンクレディーを想起したのは僕だけ?
※い、いや!ピンクレディー活動中生まれてないですからね!
ちなみに胸元が強調される衣装で、ついつい目が行きがちな事は秘密だ!←コラ

しょっぱなから生バンドの効果爆発。
ベースによる音の厚み効果は、この日のライヴ全体を支えていたと思いますが
ムンシグは、ドラムの力強さが「開幕!」というこちらの気分とシンクロしています。

・Now loading...SKY!!

この曲は、元々アーバンな志向性を持った曲なので
ギターの細かいカッティングが曲の軽やかさを強調してくれていました。
生バンドを重視しない声優ファンも結構いるようなのですが
やあ、違いは明白ですよ。相互作用で、声も伸びやかになるのではないでしょうか。
もし生でホーン隊がいたら、もっと映えると思いますが
…まあ、最小単位の4ピースバンドでも贅沢かなあ。
ちなみに、サビ終わりで今日1発目の戸松さん必殺ジャンプが炸裂。
明らかに高さが違う(笑)。
そして、各々の踊りの特徴も結構出てきていますね。
寿さんが模範だとするなら、戸松さんは手足で大きく見せる、
豊崎さんは逆に大きく見せないように緩やかに動いていますし
一方彩陽さんは、スピーディでキレのある踊りをされます。
たぶん、手足を伸ばした先に力が入っているから
武道的な意味での「止め」が感じられるのですよね、彩陽さんは。
他の方が基本手足を流すので、特にその差が目立っている気がします。

・光のフィルメント
・You Raise Me Up

高垣彩陽パート。祝、ユーレイズミーアップ映像化。
ライヴだと、アンプに喧嘩を売るが如き声量を堪能できますが
そのあたりはミックスで整えてあるようで、やはり生の魅力は未だ消えませんね。
しかし、それでもこれは大きな一歩です。
光のフィルメント、ユーレイズミーアップと
これで、武道館ライヴの1ヶ月後に行われたリスアニライヴで
歌ったものの、おそらくソフト化していない事からテレビ放映の際カットされた2曲が
陽の目を観たわけですが…
これにより当日彩陽さんが歌った4曲のうち、『キグルミ惑星』だけがオクラ入りになってしまったわけで
リスアニさんはどうしてくれるの?(白目

彩陽さんのソロ衣装、ピンクと白のフリルつきドレスは
派手すぎず、可愛らしさを強調した作りでピッタリでしたね。
直後のリスアニライヴが、かなり大人っぽい衣装だったので
なおのこと対比が鮮やかですし、同時に
こんな衣装でユーレイズミーアップを歌う事も、そうないだろうなあ…。
ちなみに客席は、ピンクのサイリウムを振るべきか振らないべきかで割れ
単にピンクサイリウム少ないみたいじゃないか!的な若干残念な事に、
この翌月、東京国際フォーラムのリスアニライヴでは
客席のサイリウムが完全になくなるという偉業が達成された事もあり…
うん、少し残念だなと(笑)。

・Shiny+
・Startline

寿美菜子オンステージは、彼女の煽り上手が炸裂。
自分を語ったり、興味のない事を語ると歳相応いやそれ以上に(笑)
ボロボロな面もあると思うのですが、
こういったパフォーマーとしての度胸は一級品なのが面白いですね。
完成度は最も高かったりする。
白の膨らんだスカートは、ソロらしい主役感がある一方で
上着には襟がついているあたりが、とても寿さんらしい。
良い意味での身近さというか、曲調も基本そうであるように
日常から踏み出さない距離が、彼女の距離なのでしょうね。
いや、寿さんとしてはかなりハジケているのだけど。
スフィアの中の立ち位置として、戸松さんがいる分そう見えるとも言えるかな?

・love your life
・Dill

豊崎愛生コーナー。圧倒的な緑サイリウム率。
最も曲調は穏やかなのに、最も舞台を広く使い
左端から右端まで行き来しているあたりが、とても豊崎さんらしい。
「魅せる力」「需要に応える力」が突出していますね。
真っ白な衣装も、自己演出力極めて高し。
スフィアのメロディでは全く出ていない声の力が前面に出ていて、
曲調と自分との相性が抜群である事がよくわかります。
そこも含めて、総じてセルフプロデュースの人なのですね。
2011年に入り、ソロの機会も多いですから
そのあたりはもっと良くなっているのかもしれません。
やっぱり曲は矢野顕子経由のJグッドミュージックラインといいますか
音オタには、とても耳にやさしい曲ばかり。
Dillのバンド演奏は抜群に生映えしています。
演りがいがある変拍子ですものね。

・Baby Baby Love
・シングルメドレー

戸松遥コーナー。
頭のリボンが象徴的な、純・アイドル声優のパフォーマンス。
しかし、皆様御存知の通り(笑)
スタイル抜群の戸松さんの基本キャラは結構男っぽい特攻小僧。
そこを隠さないあたりが、彼女の幻想を作りにいかない独自性であり
上世代におわす既存のアイドル声優と違う分、
周知にそれなりに長い期間を要求しそうな部分とも思います。

戸松さんまで聴いて、全員に対して思うのが
皆、歌唱力がガンガン上がっているなあ…という事。
正確には歌唱力というより、歌い慣れ・度胸の部分が大きいのかもしれません。
更に今回は、生バンドによる声の押し出しに対しての後押しも大きかった筈。
特に『渚のShootingStar』のドラムとベースは素晴らしい。
Dillとは別の意味で、バンドマンが演奏したくなる曲ですよね。ズンタタズッタ。
それにしても。あいじょーゆーじょーとハッテンマイケルだけは、何度聴いても
自分の心が喜んでしまう…(笑)とても良いライヴ曲という事ですね。

唯一、メドレーはもうちょっとメドレーっぽくして欲しい(笑)。
曲調が違いすぎて、流れを作りづらかったのかもしれませんが。

・PRINCESS CODE

ピンクドレスよりは似合うと評判の?青ドレス。
肩周りがちょっと重たいのは「プリンセス」ですから致し方ないとはいえ
基本スフィアが戸松さんの足やおへそであったり、彩陽さんや寿さんの肩であったり…
過度ではなくとも、露出からくる快活さを基調にしているのだな、
という事がよくわかる衣装へのなかなか拭えぬ違和感(笑)。
曲自体の充実度はかなり高く
早いテンポや激しい曲調というわけでもないのに、振り付け、ハーモニーとノルマ多め。
この曲を難なくこなしている事からも、武道館の充実ぶりがわかると言うものです。
勿論音源の力も借りているのですが(人数的に、それはしょうがない)
上のメロディを押さえていたり、4人のうねりがとても良く出ている。
発表当初は、こんな良くはなかった。

しかし、いつも思うのですが
間奏部分の、肘ついたようなポーズから垂直ジャンプする振り付けが面白いなあ。

・Brave my heart

エレクトリック・ライト・オーケストラばりのスペーシーな前奏からの疾走チューン。
衣装も同じドレス枠組みながら、それぞれのイメージカラーを基調とした
活動的な方向にシフトし、かなりお似合い。
基本スフィアの衣装は、戸松さんや彩陽さんにアイディアが集まる印象があったのですが
この衣装は豊崎さんが似合っているかな。
このあたりから、この日のハイライトと言っていいかもしれません。
正直言って平凡な楽曲と思っていた部分もあるのですが
ロック調の曲ほど、生バンドの前のめり感が物凄くプラスに働きますし
(ロックは「衝動」なのに、その音がスイッチ1つから出ると言うのは…)
激しい振り付けの中、声もとても良く出ていて、
まさにライヴ化けする曲となりました。
やはり生バンドに一度踏み込むと、音源ライヴは色々寂しくなるなぁ…。

・夢奏レコード

個人的には、この日のベストパフォーマンス。
…彩陽さんのソロ除き(笑)←嘘がつけない
特別好きな曲と言うわけでもなかったのに、すっかり虜になってしまった。

今回の生バンドは、特にベースの手数の多さに象徴される
「勢い」で支えている部分があったと思うのですが
この曲の場合、テンションにあわせてかなり控えめ。
全体的に、バンドがバッキングに徹する中
大車輪の活躍を続けてきたスクリーン演出も、スフィアを写す事はなくイメージの光を映すのみ。
同じく全力で走り続けてきたスフィアの振り付けもお休み、数歩動く程度の動きの中
ただただ、歌を聴かせる空間に。

振り付けや派手な演奏、映像演出が無い事で「今歌っている人」にフォーカスが集中。
歌う側は「責任」をもって言葉を、メロディを紡いで後に繋ぎ
それを待つ側は「信頼」をもって自分の番が来るのを待つ。
観客も、叫んだり派手なアクションをする事もなく、ただそれを見つめる。
そんな、アイドル声優ユニットとは思えないような清らかな空間。
このライヴ全体を通しても、ここで一回落ち着けた、落とした効果は大きかったと思います。
そしてそれを成立させたのも、スフィアのこの日の歌唱力の、表現力の高さ故ですね。

・Dangerous girls

聴かせるコーナーを挟み、再点火。レーザーも交え、演出もアクセル全開。
この曲は2ndシングル『スーパーノイジーノヴァ』カップリングという事で
最初期からある曲ですし、ライヴでの振り付けがその当時…
2ndシングルの発売記念イベントの頃から大きく変わっていない楽曲である為、
スフィアの成長を感じる上では、もっともわかりやすい楽曲と言えそう。
間奏からの、細かいポジション変更も滑らかです。
スフィア基本ポジショニングを動かすにしても、戸松さんと寿さんを、
彩陽さんと豊崎さんを交換しているだけなので、さほど大きな変更イメージはないのですが
逆に言えば、そういった細かいレベルのスイッチングもモノにしたライヴと言う事。

おっと、戸松ジャンプその2でもあります(笑)。

・かってな成長期

実のところ、あまり好きな曲ではありませんでした。
スフィアの基本ラインが「成長する(夢を叶えていく)女の子たち」というものである為
歌詞もそのラインが多い中、この曲は畑亜貴作詞らしく
浮世離れした童話的な内容であり、意味の通った物語と捉えるには表現が入り組んでいる。
…が、そうでない楽曲が並ぶ中、ライヴで聴くとまるで印象が異なっていて
寧ろ、この日の中でもかなり好きな1曲だったりします。

振り付けもお芝居のようですし、『夢奏レコード』とは違う意味での息抜き…
彩りをもたらす効果が、よく出ている。
歌詞の中のストーリーを生きるスタンス、「ですね」「ますよ」といった丁寧な歌詞が
それこそ正統派の、パフォーマンスというよりロマンを生きる事で夢を与えていた
往年のアイドル、例えばキャンディーズあたりを想起させる。
「声優」から出発している以上、普通のアイドルユニットなどと比べても
「実力」というファクターからなかなか離れられないスフィアに
程良くファンタジー要素を付加していて
他の曲では出せない、独特の役割があるのだなぁ…と気付かされました。

■Disc 2
・Dream sign

バンドメンバー紹介からの、ロック的楽曲2連発。
この曲の入り=寿さん、彩陽さんの声の挑発的な色合いは見事。
メンバーのポジションチェンジもあり、様々な組み合わせが楽しめたり
観客とのコール&レスポンスがあったり、スケールの大きなスフィアが堪能できました。
個人的には、彩陽さんと戸松さんがステージ端でノリノリなワンシーンが好き。

・REALOVE:REALIFE
スフィア最ロック曲は、生バンドの力もあって勿論抜群。
Bメロ真ん中あたりのドラムと、サビのベースラインが最高です。
この曲も、ベストパフォーマンスのうち1曲に数えられるかな。
そもそも個人的に好きな曲ですし、毎回ライヴ全体の中でも
色合いがハッキリしているせいか、パフォーマンスの質も高め安定な楽曲なのですが
やはり演奏の力なのか…声の伸びがまるで違う。
映像の、サビ以外をモノクロにする演出も
70'sパンクでも意識したのか、なかなかアナーキーで素敵。
特にこの楽曲は、四者四様のAメロの歌い方こそがポイントで
今回はそこが、4人ともに素晴らしかった。
戸松さんは、いつもより「未来像」のあたりの舌の巻き具合が強烈で
その篭もり方が、スージー・クアトロみたいでしたし←全体的に例えが古いよ!
彩陽さんの「祈っても」以下の低音で続ける部分は、声がストレートだからこそ
ゾクッとくる凄みに満ちている。
寿さんは、歌詞の中の英語部分「Ride high」のアタックが抜群に強いし
豊崎さんも、普段以上に声を低く強く出来ていた。
武道館でベストパフォーマンスを持ってくるなんて、それ自体が凄い事ですよね。
アドレナリンマジックかなあ。

・風をあつめて

らくがきDictionaryの歌なし演奏(映像はリハーサル写真の寄せ集め)で
一気に雰囲気をしんみりさせてからの、スフィア最内省楽曲。
衣装も赤一色にお色直し。戸松さんだけショートパンツで、妙に目立つ(笑)。
この曲は、スフィアの中でもハーモニーが映える楽曲で
彩陽さんの「新しいドキドキ」が白眉です。
徐々にではありますが、音源に頼っている部分を自分たちで受け持つようになっていて
その意味では、まだまだ伸び代がある楽曲と言えるかもしれません。
例えばイントロ部分をアカペラで歌って(テンポは遅くて良い)
そこから演奏に繋げる、という事が生演奏ならば出来るはずですし
未来が楽しみな曲、という側面もあるわけですが、勿論現時点が未完成という訳ではありません。

この曲の「シチュエーション」に関しては、冒頭の『MOON SIGNAL』が
この日のシチュエーションが絶対、揺らがない代表曲であるように
おそらく2011年春の幕張メッセライヴ、
ゴンドラが動き出した瞬間の歓声とのシンクロが代表的なシチュエーションだとは思います。
ただ楽曲の完成度的には、音響の安定感からしてもこちらが上。
新鮮だったのは、生バンドで『風をあつめて』を演奏した場合
ベースとピアノの味付けにより、曲にちょっとした前向きさが加わる点。
特にこのベーシストさんが、全体的に都会的なフレージングを使う為に
曲が強調する切なさだけでなく、その裏に流れている力強さを引き出す形に。
曲の新しい表情が堪能でき、とても印象的でした。

・君の空が晴れるまで

このあたりから、終盤の追い込みモードに。
ライヴもかなり進んできたあたりで、まだまだ大きな振り付けが続く。
そんな中、戸松さんの長い手足からのダイナミックさが目立っていますね。
ていうか、さっきも書いたけど、この赤衣装は戸松遥専用か!?通常の3倍か!?
というくらいなんですよね(笑)。衣装ではちょっと、誰も太刀打ちできません…。

・クライマックスホイッスル

イントロ部分を繰り返し、コールアンドレスポンスコーナーその2。
特に武道館のウェーブを綺麗に映像に収められたのは良いシーンでした。
フレキシブルに音を弄れる生バンドだからこそ出来る、
ある程度自由な時間を用いたあれこれ。
武道館が初の単独バンド起用だったわけですが、
準備期間をしっかりと使った事が窺える完成度なのでした。
スフィアの楽曲的に、ベース程目立たないギターさんが荒ぶっていて
良かった良かった(笑)。ただ、この曲もやはり手数の多いベースが
個人的には強く印象に残りました。
疾走感を出すには、ベースが一番のキモですよねー。

・A.T.M.O.S.P.H.E.R.E

メンバー全員の名前を呼ぶ箇所が、しかも2回づつあるという
2ndアルバム表題曲『Spring is here』が出るまでは
孤高のスフィア象徴曲の1曲だった楽曲。
ステージ中央がせりあがり、4人の存在感を強調していましたが
武道館の演出としては大人しめ。
やはり基本的には、スフィアの成長を見せる事に特化したステージでした。

・Super Noisy Nova
「みなさんのところに!」「あいにいくよー!」
…とはいえ、所詮武道館の巨大な中、左右に広いだけのステージですから(笑)
次の幕張メッセの、会場の半分以上をフォローした仕掛けには及ぶべくもなし。
とはいえ、このベクトルの先に幕張があったと思えば感慨深いものがあります。
しかし、演奏について口を開こうとすると
すぐ、おしゃべりベースの虜になってしまいそこばかり触れてしまうなぁ…
音数が多い事が絶対是という事は、音楽の世界ではありえないのですけど
スフィアは若い、勢いのグループですし
これまで音源ライヴで激しさをスポイルされてきた面があるので、ここはやはり
音数多めの躍動感ある演奏で良かったと思うのです。
オーディオコメンタリーはないけれど、演奏に耳を集中するだけでもう一度観られる!
それくらい、音の貢献は大きかった。

― ENCORE ―
・Future Stream

アンコールは、舞台下からのジャンプで登場!
色々な衣装がありましたが、結果的にこの
同じシャツをそれぞれに着崩し、チェックのミニスカートで統一する
このスタイルが一番お似合いなあたりが「スフィア」なのだろうな、とも思います。
究極的には、等身大の成長物語に帰結するわけです。
シャツの着崩しは、それぞれの強調するポイントがハッキリしていて
戸松さんはへそ出しを、
寿さんは脇出しを、
彩陽さんは肩出しを、
豊崎さんは足だしを…って書いてると
ただのエロオヤジな気分ですが(笑)、
立派な個性の見せ方として、スタイリストさんの仕事が偲ばれます。

サヨナラSEE YOU

それぞれの最後の挨拶からの、前向きなラスト楽曲で〆。
彩陽さんは「いつも通り」という言い方では軽いかな、
この日も改めて、ネガティブさを抱きしめてからのポジティブさをアピール。
武道館ライヴで、なかなか
「抗えない事だったりとか、楽しい事ばっかりじゃないと思うんですが」
とは言い出せないですよね…
これを、東日本大震災後に唐突に言い出していないあたりが
彼女の誠実さ、まっすぐ伸びた人生のレールが持つ
言葉の力だと思う次第です。
そして、戸松さんも同様に「色々あると思います人生。
楽しい事ばかりじゃなく、大変なことや辛い事があると思いますけど」と言い出した事が
個人的には、納得と驚きが半々という部分でした。

結成2年で武道館進出を果たしたユニットのうち半数が、そのステージで
辛い事を強調するというある意味珍事。
その一方で、彩陽さんは根本的に思考回路が
「不可能を見つめ、それ以外の可能を見出す」という賢さを持った人ですから当然ですし
ある意味で、戸松さんが一番彼女の影響を受けているのでは…と思う事も多いので
納得の2人でもあるのでした。彩陽さんは寿さんとの仲良しエピソードが多いですし
戸松さんも、初期は豊崎さんを嫁とかやりつつ基本寿さんとの年少コンビなので
高垣彩陽と戸松遥の関係というのは、ちょっと特殊なものだとは思うのですけどね。
けれどバカをやる時のテンションは近いでしょうし、互いに互いの
尊敬すべき、自分と真逆の部分が良く見える関係とも思うので
ある意味では、スフィアでもっとも大切にすべき横の関係かも?と思ったりもします。

脱線しましたが、その2人の真面目な姿勢でもって
一瞬このライヴにも、影…というと大袈裟ながら、含みが見えかかった所で
(実際、戸松さんはちょっと危なかったのでは?涙的な意味で)
そこを一気に『サヨナラ SEE YOU』で押し切ったのが、この日本武道館公演が
お涙にも頼らない、ただただ成長と、完成度で押し切った祝祭であり
次なる段階へ向けての「通過点」なのだ、というアピールとして機能していた。
何度も言っているように、僕自身は「このクオリティは、色んな意味でそうない領域だ」
と思ってしまっているのですが、それは後に振り返った時の話で
少なくとも運動体として、武道館に辿り着きました、で燃え尽きてしまってはしょうがないし
その印象を勝手にせよ観客が受け取ってしまってもいけない。
そういう事からも、この最後の選曲の意図はハッキリと読み取れますし
実際、涙のないステージ(スフィアは特に初期はそれが多かった)が雄弁に
彼女たちの成長を語ったと言えるのでしょう。

到達点にして、通過点。
なかなかこんなに企画意図と、その結果と、それを支えるパフォーマンスが
高次で融合したケースはないと思います。
クィーンのウェンブリー・スタジアムに匹敵するな!←何言ってんの?
…という訳で、前回のソフトはさほど人に薦めませんでしたが
これは、スフィアに詳しくない人にほどオススメします。
声優ユニットという単位でも、
声優という単位でも、
ガールズユニットという単位でも、
アイドルという単位でも
…単なるいちユニットという単位でも。
観るべき所の多い、あるプロジェクトの
「前のめりないちピーク」が拝める、なかなか稀有な瞬間であると思います。
このソフト化によってメンバーやスタッフも改めて武道館の意味を見つめ直し、
また前に進むエネルギーになるのではないでしょうか。
それはつまり、受け手もここは押さえておかないと、乗り遅れる事になる。
「伝説のライヴ」の多くは参加者だけに共有が許された瞬間ですけど
今回のパッケージ化により、皆に許された「武道館の記憶共有」。
勿論生には生の価値があると思いますし、だから参加しているのですけど…
それでも大多数がそれを観賞できる事が果たす意味は大きいと確信します。

ON LOVE inお家で♪

こうして形にしていただくことで、
いらっしゃれた方は是非思い出を振り返ってまた楽しんでいただきたいですし、
ライブは一期一会な空間ですが、あの日残念ながらいらっしゃれなかった方にも
共有していただけるのが嬉しいです!
そして私たち自身も、観ることが出来なかったステージの私たちを観ることが出
来て嬉しいです!

…と、我が太陽も仰ってます(笑)。←丸投げ
このライヴは口伝ではなく、今回のかなりの真空パッケージング具合でもって
万人が共有できる1つの「基準」になった。
それはスフィアにとって、とても大変な事とは思いますが
だからこそ踏み出せる先があると信じて。
とりあえずは何度でも、この魔法の瞬間を観ていきましょう。
ライヴの予習という側面もないではありませんが、それ以上にこの瞬間の価値を噛みしめたいですね。


http://twitter.com/rui178 呟いております。
http://twilog.org/rui178 適当な単語で検索してみてください。
 でも「彩陽さん」はともかく「スフィア」はあんまり引っかからないかも…(笑)。

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最初の頂!スフィアライブ2010『sphere ON LOVE,ON 日本武道館』BD&DVD  ひまわりのむく頃に/BIGLOBEウェブリブログ
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