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zoom RSS 2010年7月期・アニメ第1話感想集「祝福のカンパネラ」編

<<   作成日時 : 2010/07/04 23:40   >>

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一時期、アニメ原作の主流のひとつであった
アダルトゲーム原作。
最近ではライトノベル原作に押され
すっかり減少傾向なのですが(理由は色々ある)、
新番組「祝福のカンパネラ」は、そんな
アダルトゲーム原作アニメーション。
原作ういんどみる、昔「はぴねす」もアニメ化しましたね。

物語の舞台は、イメージとしては
大航海時代のリスボンのような海洋交易都市。
ARIAのネオヴェネツィアを意識したのかも?
しかし、それにしては活気がありすぎるようにも。
ともかく、そんな港町で穏やかにハーレムを営む(笑)
レスター少年のところに、
天からパパと呼ぶ少女、ミネットがボーイミーツガール。
次回へ続く。

・・・
あまり評価できるところがない(笑)。

一番の問題は「事が起こっていない」
「想いが描かれていない」為
物語が存在しない物語になっているという事。
彼らは動機も、目的も、欠損も、飢えも、
まだ何も描かれていない。
物語の基本となる1話で、
匂いレベルすら描かないというのは
あまり覚えがない。

それでいて、いわゆる反物語としての新しい物語、
意図的にそれらを省いた「日常系」でも、きっとない。
天から降ってくる女の子は、当然
目的を背負ってきますから。

主人公が、現状の生活に
何か物足りなさを感じていたり
何かを目指していたり・・・
「何か」を要求するエネルギーや状況が
登場したキャラの、誰一人として描写されていない為、
「皆を幸せにする」などといっていた
物語を背負う少女、ミネットには大変申し訳ないことに
たぶん、他にもっと落ちた方がいいところがあったよ、と(笑)。
きっと、後で描かれる
「運命」によって、そうなっているのでしょうね。

物語を駆動する為にこそ天から降ってきたのに
物語自体がない、と。生殺し・・・。
状況描写を省きすぎている。
2話の、しかもできれば早い内に
物語の足場を固めないと、かなり苦しい作品になります。

また、アダルトゲーム、
いや総じて恋愛ゲームアニメ化の際、
脚本家が仕事をしないとこうなってしまう事として、
攻略対象のキャラクターを皆出してあげよう、と頑張った結果
Aパート時点で、6人ものヒロインを登場させている。
単純に数の話で言えば、それは凄い。
偉い。頑張った。ぱちぱち。

・・・って、演出の区別がねえ・・・orz
並列にドバッと出しただけなので、個別にアクセントがなく
ただヒロインを押しなべた形になっている。

「皆をヒロインにしよう」という計算の働く、
ゲーム原作ではたまにある事として、
キャラクターごとの住分けや個性が
ハッキリしていない少女達。
(キャスティングもあまりメリハリをつけていない・・・)
こうなると、出来事を起こし、
それに対しての行動や会話などによって
キャラクター描写を行うところ。
しかし、そのあたりもかなりノープラン。

1話で、これまでのつきあいがなく
新たに出会う人形使いの女の子も、特に引っかかりを作らず
宿探し→宿提供というプロセスのみで
流れるようにご一行入りしてしまう。
で、先ほど書いた通り、ラストにとびきりの
天から降ってくる、王道のボーイミーツガールを描いている。
・・・そうすると、途中に出会った人形遣いの女の子が
彼女用の描写もないままに、次のインパクトに上塗りされる形になって、
まるで描写がついてこなくなってしまう。

三文芝居でたまに
「出会った時から胸もんじゃった、スカートに顔突っ込んじゃった」
といった脚本があります。安直なインパクトですし、
キャラクター立ての一番安易な方法は、ヘンテコな口癖だったりもする。
しかし、それらも手当をしているという意味では、それなりの仕事。
無策と比べれば、その方がまだマシという話になってきます。

※お向かいの姉妹とお母さんは、あと一歩の所まで・・・。

主人公も、最初に書いた通り動機や目的・・・物語のないまま
天然ジゴロ状態で「今日最初に触ったのは君だよ」
なんて無意識口説きをしているのはいいとして
(それはそれで、キャラ描写だから)
しかし、内的なものが全く描かれないままなのが苦しい。
冒頭の導入モノローグがレスターでないせいもあって、
彼、内語の機会も、また優しさ以外のセリフも吐いていないままに
流星落下にピンときて、落ちてきた少女の元に駆け寄るという、
キャラクターとして全く読めない存在になっている。
そこまで一人称キャラとしての手続きを踏んでいないのに
最後の最後だけ、加速して動いています。
だから、1話こそこういった部分の手続きが必要なのですよね。
わからないキャラが動く事ほど、ぼんやりした気持ちになる事はありませんから。

あ、優しさ演出といえば。
階段を上る時、既に左手を手すりを使って上っている以上
右手を上から手にとってあげても、
歩きにくくなるだけだと思います(笑)。

背景情報の密度のなさからも、この作品の
雰囲気重視・・・というよりオンリーな匂いが伝わってきます。
例えばARIAのネオヴェネツィアのように、
ミニチュアで空間把握してるんじゃ、というくらいの
しっかりしたロケハンなどありきの背景でないと
こういう都市モノは、本当に雰囲気間借りだけになる。
アニメにおける背景は、意外や大切です。

しかし・・・

こういう作品を観ると、優れた物語が
いかにして優れているか、一発でわかるから
やっぱり、あんまり選り好みしないで
こういうアニメも観た方がいいですね。
冒頭で「君の涙を」「優しい絵が描きたい」といった時点で
・・・「true tears」なら、開始30秒でこの作品越えてますよ?
↑ファン乙

ウシロシンジ監督は、前半良かった「おまもりひまり」の人。
制作はAIC、以前のアダルトゲーム原作アニメたちとは
制作会社のレベルが違う!!・・・と思ったら、
AICの中でも抜き気味・・・というより
絵コンテが省力、簡単にデフォルメを使ったり、
顔キャッチボール会話したりしだしたら
低予算アニメの薫り高くなってきて、胸がときめきます(?)
この方向を最低レベルで突っ走れば、
僕が知る限り2000年代のワーストアニメ
「ヴァラノワール」になる、と。

これは・・・・・・・・・・・・・・

ライトノベル原作増えて良かったね!←逃避した!

いや「School Days」あたり凄い傑作だとも思っていますし
本当は、アダルトゲーム原作はダメ、
なんて括り方はいけない。
ただ、あちらの作品は、本質的に
平行世界分岐のマルチエンディングなので、
脚本がちゃんと一本の物語として再整備しないと、
本当に観られない作品になる。
このあたりが、アダルトゲーム原作が一時期増えた後、
減った理由だと思っています。
美少女が多く、簡単に訴求力をもてそうなのだけれど、
一方で、脚本構成には不向き。
「原作ママ」しか許容できない人が増えてきているのに、
原作ママだと物語にならない。

※そこで、一つの答えとして退化現象といいますか
・・「アマガミSS」のような答えが出てくる。

道理で、ライトノベル原作全盛になるわけです。
単なる「物語の質の差」だけの話ではないと思いますよ。
・・まあ、確かに単純に、今はライトノベルに
才能が集まっているとも思っていますけどね。

作画が、あまり高くないところとはいえ
安定していそうなのが救いでしょうか。
とはいえ、低予算が伺える作り。予断は許しません。
昨今、アニメの作画レベルでいえば
(作画オタク的な意味ではなく、作画監督修正的な意味で)
一時期の底より全体のクオリティは上がってきている。
そんな中で、久々に突き抜けたりするかも!?
そんな意地悪な期待なんかもしながら、

とりあえず観ましょうか・・・。

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祝福のカンパネラ 第1話 流星群の夜
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ゲーム漬け
2010/07/09 01:07

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