ひまわりのむく頃に

アクセスカウンタ

zoom RSS 『あそびにいくヨ!』第1話『ちきうにおちてきたねこ』異種間交流に慣れすぎた僕ら

<<   作成日時 : 2010/07/14 09:53   >>

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 1 / コメント 0

「スタッフの名前を見た時から
ある程度以上のクオリティが確保されている度」では今期屈指、
植田洋一監督作品、AIC+制作のアニメ『あそびにいくヨ!』。
舞台となっている沖縄の風土に相応しく?
カラッとした異種間交流が描かれる、古風とすら思える
ドタバタハーレムアニメ。
作っているのが『天地無用!』で名をなしたAICと考えると、
純正の先祖帰り的作品とも言えそうです。

アニメーション制作会社であるAICには、
原画アニメーターを監督に昇格させる流れがよく見受けられます。
彼らの手がけた作品は人脈ゆえか、作画クオリティも一定以上。
特に、作画監督などで関わった作品との作画的リンクがよく張られ、
腕利きのアニメーターさんが安定して関わってくれる。

植田さんで言うと『瀬戸の花嫁』『バンブーブレード』『明日のよいち!』等
AIC作品の中でも肉感のしっかりした、
作画的に高いクオリティの作品に参加したお人。
『ときめきメモリアルonly love』で
作中もっとも作画のエロい回として名高い(僕の中で)『ときめきの聖夜』の、
『バンブーブレード』でも良回
『タマちゃんとアルバイト』の作画監督を務めた方でもあり、
その筋から考えても、『あそびにいくヨ』!』の
作画的安定は確保されていると言って良いはずです。

そう考えてみると、1話アバンのスタッフ表記字の
特殊な書体すら、『瀬戸の花嫁』の題字等を想起してしまいますし
実際、1話から原画マンとして使うには惜しいクラスの
「上海の奇跡」こと(笑)沈宏(シンフォン)さんであったり、
純正のAIC作画メンツが集っている模様。
今期、妙に関わっている作品の多いAICですが
基本的には、本作がAIC王道の作画アニメになるのでしょう。
即ち、重火器、メカ、爆発、おっぱい…1話で早速全部出たな…(笑)。

話としては、ぎゅうぎゅう詰めなのだけれど
意外と、理解が容易いのは
脚本と、それを映像で表現するコンテの上手さなのでしょう。
主人公の騎央の元に訪れた宇宙人のエリス、
という地球外生命体との交流は、当たり前として

騎央の幼なじみ・真奈美は、
どこぞにエリスの情報を切り売り。
騎央を想うクラスメイト・アオイは
どこぞの雇われワンマンアーミー状態で、
エリスを放逐しようという任務を負っている。

騎央の教師である糸嘉州先生は、
どこぞのファーストコンタクト愛好組織?の一員で
エリスという、あんまり異種としてときめかない(笑)存在を
排除しようと企んでいる。
日本語を話す事を「けしからん」というからには、
まあ、宇宙人に宇宙人らしさを求めているのでしょう(笑)。
(ここの組織の「ニコニコ動画」縦書き的な組織表現が、
脚本のわかりやすさに貢献したコンテの仕事)

この時点で、大きくは4つほどの勢力が入り組んでいて
一度に出すには、かなりリスキーな事になっているのですが
そのあたりは、かなりスッキリと表現できています。

作品が作品なら、騎央には明らかに
恋愛原子核(@マブラヴ)的な特殊素養が備わっているところ。
「天地無用!」などのひと昔まえの作品だと、騎央の周りに
なぜここまでワケありの女の子が集っているか?という所を
あまり考慮せず、2000年代はそれに理由をつけ・・・という
大まかなフェーズが存在するとした場合、
この作品は、00年代らしい作品であるのか、或いはもう一巡して
再び、敢えて「問わない」作品であるかのどちらかなのでしょう。
(僕は今のところそちらで考えているので、最初に「先祖帰り」と書きました)

観ていて一番強く思うのは、記事タイトルにもした通り、
やはり「宇宙人が降ってくる」はさしたるドラマではないのだな…と言う事。
あるいは、そういった感覚を踏まえての作劇。

この1話、構成だけを素直に追いかけると、
ヒロインはクラスメイトのアオイになっています。
冒頭アバン、普通にエリスが地球に降りてくればいいところを
他のヒロイン達の描写から始まる上、中でも
アオイの活躍描写は最も印象的。
(ゲンミツには真奈美がファーストカットなのだけれど、インパクトは弱い)
1話のラストも、任務ターゲットであるエリスの関係者に
自分の想う騎央がいる事に苦悩するアオイ、という事で
単純に言えば、アオイに始まりアオイに終わる一話になっています。
EDを歌うのもアオイですしねえ。

宇宙から降りてきた宇宙人(ミーティア)が、物語の中央になっていない。
それは、好意的に捉えれば、一話にしてはやくも
キャラクターの相関図を概ね説明できている、という事になりますが
厳しく評価すると、作品の見所が散漫になっている、という事にもなる。
この物語が「究極的に騎央とエリスの物語です!!」となるのであれば
(アニメの中でも、最終回をどう扱うかでわかるでしょう)
この1話はあまり正しくない。
ファーストコンタクトの前後に強いインパクトが挟まる事で、
あまり核として機能していないから、
もし結末がそうであるなら、あとで1話を見直した時に
作品構造を宣言してくれるような美しさがない。
1話は物語のはじまりであり、終わりである。
それがほとんどの場合、美しい1話のありかただと思います。

一方で、この物語が「究極的にもヒロインドタバタです!」というのなら
この1話は、それなりに正しいと思えます、
エリスに焦点の合いきらないこの作りが、
「ファーストコンタクト」より
「アフターファーストコンタクト」を描く作品らしさになっているから。
・・・その割に、CMでは原作のことを
「ファーストコンタクトラブコメディ」と言ってしまっていて、
いまいちハッキリしないんですけどね。

とにかくこの作品においてのファーストコンタクトは、
おそらく意識的に、薄められている。
その理由が、戦術した通り「ドタバタ強調」の為か
単純に、一話にネタを詰め切ろうとしたがゆえかのピントズレかはわかりませんが、
とりあえずエリスのインパクトが薄められている事だけは、事実です。
そして実際、ある意味で僕らにとって、
地球外生命体とは「そんなもの」なのですよね。

騎央をはじめとした適応・理解の速さは、
まさにフィクションに慣れすぎた僕らの、
現代人の感覚を反映したものなのでしょう。
そういった世代には、「宇宙人がやってくる」は
それだけでは物語にならないんだ、という意味では
示唆に富んだ今の物語なんだなあ、と思ったりもします。

何光年も離れた異星人でありながら、異様に親しみやすい
外見的共通(ネコ要素は殆どコスプレ感覚)、
言語、食文化の共通といった要素をもつ事で
まるで警戒心をもつ必要のない造形である、エリス。
一方で、幼なじみ、クラスメイトという
普通は誰よりも身近な、典型的なポジションでありながら
その裏で、まるで日常から逸脱した行いに走る
真奈美やアオイ達。
次回予告とも軽くかぶる部分ですが、
「遠くて近い」存在と「近くて遠い」存在をかけあわせる事で
結局の所の「どっちもどっち感」みたいなものを描くつもりなのかな、と思っています。

最近だと、『デュラララ!!』にも近いものを見ていましたね。
最も人間離れしたセルティが、逆に最も人間として普通の思考をもっていて、
人間は人間で、皆ゆがんでいる。けれど生きている。
この「どっちもどっち感」を、異性としての距離に特化させたら
『あそびにいくヨ!』になるかな、といった感触でしょうか。

上に書いた通り、作品構造がどこを志向していて、
1話はその作りにおいて正解なのか、失敗だったのか。
このへんの「答え合わせ」を目的に観ていけそうですし、
作画も安定しているので、とりあえずみる事に苦労はなさそう。
今期の「健全ドタバタ枠」として、楽しめそうです。

余談その1
『オオカミさん』について書いた際
ナレーションというものの出過ぎを恐れていたのですが、
『あそびにいくヨ!』の高垣彩陽さんによるナレーションは
逆に超控えめでござった(笑)。
それこそ『瀬戸の花嫁』の山崎バニラさん的な扱いなのかもしれませんね。
いや、あれより出番少ないか?(笑)

あそびに行くヨ!

話数を重ねるとネタナレーションも出てくるので、勉強しながら自由に楽しくやらせていただいております♪


ネタナレーションという事で、押しが強くなりすぎる事を恐れていましたが
1話を見た限り、むしろもっと出てもいいくらいですね(笑)期待しましょう。

余談その2
花澤香菜さんによるアオイEDソング、
伊藤かな恵さんの歌と大差がなかった(笑)。
2人とも、歌唱力の程度も、歌い方もそっくりでね。
これは好みの話ではないのだけれど、バランスとして
主要キャストにこの2人を揃えるのは
「初々しさ枠」でかぶってしまうかもしれません。

あそびにいくヨ! contact,1 [Blu-ray]
ポニーキャニオン
2010-09-15

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
ナイス

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
◎あそびにいくヨ!第1話「ちきうにおちてき...
あそびにいくよというメッセージが地球に送られる。そして、なぜか戦闘シーンではじまる。不審船は、自爆する。メガネの主人公キオが登場。そして、マダオおじさんに彼女つくれいわ... ...続きを見る
ぺろぺろキャンディー
2010/11/11 16:42

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
『あそびにいくヨ!』第1話『ちきうにおちてきたねこ』異種間交流に慣れすぎた僕ら ひまわりのむく頃に/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる