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zoom RSS 面白い!『世紀末オカルト学院』2話『文明の到来』までの考察

<<   作成日時 : 2010/07/13 06:51   >>

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意外や、2010年7月期エースのようにすら思えてきた『世紀末オカルト学院』。
最も足回りの重たくなる、説明回である第2話もきっちりこなしてきました。
伊藤監督本人によるツボを心得たコンテ、応える作画、
『true tears』でおなじみ、竹田悠介さんとBambooによる優れた背景美術をはじめとして、
前回触れた、全体に通じる視点としての、
この作品のコマーシャルな要素、プロフェッショナルな部分については指摘しました。
よって今回は、普通に物語を読んでみましょう。
オリジナル企画は、恐れず予想をぶつけられる所にこそ楽しさがあり
考えてみれば、考察をしたくならないオリジナル企画は
成功しないものなのかもしれません。
展開が気にならない、或いは気になっても脚本が雑すぎて、考察したくならない…
このへん全て、自分の意識が乗っていない証なのでしょう。

色々と謎を散りばめる作りをしている事もあり、考えたくなる要素は溢れている。
しかし、まさにタイトル通り、オカルトに足を踏み入れている作品という事で
「論理による指摘に限界がある」事が、『オカ学』を読む難しさ。
そもそもが超常的なものを取り扱っているため、最終的には
「この作品においては、こういう解釈」という言い切り一点で通ってしまうし
逆に言えばそれだけの理由で突っぱねられてしまう。
そのあたりは決めつけに走らず、可能性を考えるくらいで楽しくなるでしょう。
って、ほんと「オカルト」の楽しみ方そのものですね。

気になった事について、太文字でテーマを決め
その事についてつらつらと書いてみます。

・サブタイトル
1話『マヤの予言』(マヤ)
2話『文明の到来』(文明)
3話『美し風、吹き抜けて』(美風)

3話までの共通点は、各話登場キャラクターの名前を含む事と
意味合いが複数見受けられる可能性があるという事。
1話は、文字通りマヤ(文明)の、フォトンベルトとも重なる
マヤ暦2012年断絶を「予言」と捉えた読み方と、
マヤ(人間)の、作中での予言という2つの可能性が見えてきます。
この場合、予言だ!と構えては何も言っていないマヤの予言とは
作中では軽く流された発言のどこかが予言たりえている、ということ。
候補としては

A・「これはやらせです!」(1話Aパート)

マヤの言いたいこととは違い、明らかにこのシーンは
オカルトが起きている。でないとこずえへの憑依等、説明できませんからね。
そういう意味で、速攻ではずれた発言なのですが、
一方で川島教頭に対する
「こらそこ!白状なさいこれはやらせでしょ!なんかカラクリがあるんでしょ!」
まで含めると、とたんに怪しくなってくる。

Bパートの川島教頭の発言は
「さっき矛先を向けられたときは、肝を冷やした」。
矛先を向けられて肝を冷やすということは、
当然それに相当する後ろ暗い部分があるからこそ。
マヤの「カラクリがあるんでしょ」に対しては、首をぶんぶん振って否定していますが
それだけに、話を最初にふられた時の「やらせでしょ!」に対しては
本当に「肝を冷やし」ていたのでしょう。
そういう意味では、このやらせというのは、オカルトがあるなしとは別の次元で
物語に働きかけてくる可能性もあるわけです。

B・「いずれこの学校は災いの元になる。
 まやかしの種をばらまかれ、世に厄災をもたらす」(1話Bパート)

こちらはかなり確実な、ある種の「予言」。
マヤ本人は、水面下で川島先生が暗躍していたり、
2話で文明が語ったような裏側は何一つ知らない。
単に自分の家族不和などを根拠に、
その根源となったオカルト学院を否定している。
・・・のだけれど、発言それ自体は
未来人の会話によると、まさにこの時、ヴァルトシュタイン学院にある
「何か」が時空の乱れのキーパーツとなったそうですから、
まあ、正解と言っていいでしょう。

2話『文明の到来』に関しては、
もちろん文明くん(安倍実No.6)がやってきた、という意味と
1999年時点では考えられない、オーバーテクノロジーの到達という意味。
文明が持ち込んだ、未来を写すカメラ
(に模したもの)をそのものを捉えてでもいいですし、
その機械を作るきっかけにもなった、宇宙人とやらのテクノロジーを指したとも言えますね。

3話は、文字通りの気候としての風のはなしと
美風が登場するという単純な意味合いでしょうか?
「吹き抜ける」という言葉の響きに、少し不吉なものを感じるのは僕だけでしょうか。
人間で言うと、まさに「風とともに去りぬ」的なね。

・学長は生きている?

1話で葬式から始まり、ラミーが憑依する事で大暴れ
最終的には娘に首をはねられる、という
問答無用の死にっぷりを見せた
ヴァルトシュタイン学院学長、神代純一郎。
通称、安西先生。もしくはカーネルおじさん。

2話では早速、荼毘に付されたのですが
その事について、
川島教頭に従う黒服の発言は

「学長も荼毘に付され、証拠はなくなりました。
 これで一安心と言った所でしょうか」。

答えて、川島教頭は

「馬鹿者。娘が学長のポストにつこうとしている。
 厄介だ。下手をすると見破られるかもしれん」

証拠?見破られる?
体を焼かないと簡単に見破られる要素といえば、主に2つ。
自殺か他殺か、といった部分と
あるいは、それが校長本人か?と言った部分。

黒服が「学長も」と、明確にその焼いた体を「学長」としているのですが
とはいえ、言葉の綾の範疇という気もしないではありません。
1話では、川島教頭は

「あの学長の娘だ。油断はできん」

と言っている。「あの」?
目の前に、首をくっつけた学長の死体があるのに「あの」?
僕なら「こいつの」的な言い方になってしまうところ。
この言葉を素直に読むと、「学長はここにはいない」可能性が出てくる。
※もちろん同時に、魂の離れた肉体はただの器、という意味で
 学長を「あの」とした可能性も、同じくらいあります
一方で、99年に遡り、過去を変えようとしている
2012年のレジスタンス一味、その「司令官」は
学長にそっくりな風貌。
同一人物というなら、そのまま生存説が出てきますし
別人だというなら、なぜこんなカーネル造形という
基本かぶらない所でミスリードを誘ったのか、
学長と司令官という「他人」の間に
なんらかのつながりがあるのか、という別の謎が生まれる事になります。

ちなみに、あの学長が偽りの学長だった場合
マヤが見ていた父との幻影は、マヤの心のうちを
ラミーが覗いて利用した、という事になりますし、
同時に斧による首切断も、そもそもが
人間とは違う体だから、少女の力程度で
首チョンパできた、という解釈が当てはめられたりします。

・アベミノル(安倍実)

1話冒頭で5人目が命を落とし、
1999年当時のスプーン曲げ少年内田文明くんが
この名の6人目としてやってきた「アベミノル」とはなんなのか。
内田文明という本名がある以上、アベミノルはコードネームのようなものなのでしょう。
5人目と6人目は、髪型も、声も異なりますから。

まず、6人しかいない(文明で最後)という事は
アベミノルになる、即ち1999年に跳躍する為には
おそらく、宇宙人のオーバーテクノロジーと干渉しあうような
本人の力、つまりESP的なものが求められるのでしょう。
5人目の能力がパイロキネシス(発火能力)であり、
6人目つまり文明の能力がサイコキネシス…というか
スプーン曲げだった事からして、能力のタイプ、質などは問わない模様。

2話を観ていると、これまでの「アベミノル」も
同じヴァルトシュタイン学院に飛んで、学長やマヤをはじめとした
様々な情報を収集している。
ヴァルトシュタイン学院にあるオーパーツ?こそ、
宇宙人侵略のきっかけとなったそうですから
当然と言えば当然ですが、ほぼ同じ時間軸、同じタイミングに降臨している模様。
時間があればあっただけ、7月21日という「運命の日」に対し
余裕をもって、未来カメラを使って
「ノストラダムスの鍵」となるオーパーツを探し出せるはず。
それなのにこれまで誰もそんな事をしていない、
6人目にもあまり時間的余裕は与えられていない、という事からするに、
タイムホール(便宜上の勝手な呼称)は、細かい指定は不可能。
このあたり、凡そ同じ日にちにしか、
アベミノルといえども辿り着けないのでしょう。

2話で早速2年の日本史教師となった、アベミノル6こと内田文明。
一見「誰の力で教師になったんだ?」というのが気になる部分ですが、
ヘッドセットによる記憶学習すら可能な未来にあって、
教師になる為には実際の99年日本史教科書を読むべし、という事からして
日本史教師というポストありきで教科は選べない、という事がわかる。
99年側で、アベミノルが来てから赴任云々をいじれるなら
教科はそれぞれ、自由に選べばいいですしね。
それはきっと、名前も同じ事なのでしょう。
日本語教師安倍実という存在に向かい、彼らは時を遡る。
だからこそ、1話冒頭の逃げる5人目も、きっちりとしたスーツを着ていた。

この時期、このタイミングに新任教師として学院に赴任する
「安倍実」という存在がまずいて、
タイムスリッパーたちは皆、その位置を間借りするといいますかね。
これは、未来に過剰に影響を与えないための措置として
1人目が築き上げたものかもしれないし、
本当に99年にあった事実を利用したものかもしれない。
(その場合、元の安倍実がどうなったかが気になるけれど)

1人目から5人目がマヤ達の情報を得ているという事は、
当然学長が死に(学長が死なない事には、マヤは学院にこないでしょう)
7月21日までの期間に、すべてのアベミノルが出現した
あるいは活動していた事を意味します。
マヤ達にその5人目までの記憶がない事から、
(毎回アベミノルがやってきてもびっくりですよね)
2012年のレジスタンスは、1999年の特定の位置にタイムエージェントを送り込み
失敗した場合、またその位置に次のエージェントを送り込み…という事を繰り返している。

このへんのSF解釈は、作品によってわかれる所ではありますが
僕がナチュラルに考えると、アベミノルが訪れるたびに
世界は新たな分岐を行い、
その数だけ人類が滅亡する世界が増えていく事になるでしょうか。
つまり1人目のアベミノルを安倍実と認識しているマヤ達の世界と、
5人目のアベミノルを安倍実と認識している間マヤ達の世界は
別の世界として枝分かれしていく、といいますかね。

このへん、別の解釈だと、「アベミノルの違い程度」は世界の力が飲み込んで
整合が可能な範囲として処理され、すべては
レジスタンスたちのいる2012年に繋がっている、という世界解釈もありえます。
ここはもう、作品がどのスタンスを取るか
宣言がなされるまでは、なんともいえない所なのですが・・・
(一応、レジスタンス隊員が干渉による消滅を語っているので
こちら寄りの可能性が高いかな?)
先程触れた、学長そっくりのレジスタンス司令官という事実に
ちゃんとした「意味」があった場合、
ここの違いは大きく作品の結末に関わってくるでしょう。
『オカ学』の歴史改変スタンスは、意識して注目しておくべきですね。

内田文明

言うまでもない事ながら…落ちこぼれです(笑)。
状況証拠は枚挙に暇がない。
調査中、JKを見た瞬間のヘタレリアクションもそうだし
レジスタンスの博士らしき人が、文明に言った言葉は

「時空嵐に気をつけろ。身ぐるみはがされるばかりか、
下手をすると降り立つ座標を誤るぞ!」

実際は、身ぐるみはがされて(裸ゴーグルで登場)
降り立つ座標も間違えてる(屋上上空からド目立ち)わけで(笑)。
完璧に「下手をしてる」事がわかります。
また、パイロキネシスという、どちらかというと
戦闘などに向いているNo.5と比べても
文明の能力は、子供時代からのサイコキネシス、
というかスプーン曲げ。
しかもマヤの前で試みた様子からみると、スプーン曲げの能力すら
子供時代と比べると、低下している(ほとんどない?)ようです。

そもそもこの任務において、最後のNo.6という事は
ものすごい真打か、ただの期待外の出涸らしかのいずれかで、
文明はまさに後者なのでしょう。
回想シーンでは前者として描かれていましたが、
(「キャンプでの実績は? トップクラス)
まあ、十中八九文明くんの脳内妄想であってね。
あんなスプーン曲げ能力がトップクラスなら、
アベミノル部隊は全員絶望的です。
No.5も、タバコに火をつけられるかどうかくらいでしょう。

だから、未来回想シーンの文明は、概ねホラ話。
設定情報だけは事実で、彼のセリフやかっこよさ、
サングラスに葉巻にアロハシャツという
薄っぺらい「男の余裕」の記号も
全体、創作と考えられます。
このへんの「本人談」を映像ごと作れてしまうのが
アニメーションならではの演出で、素敵ですね。
文明による供述だから、いくらでも嘘があっていい。

ちなみにここ、文明くんがしょうもない奴だからこそ
今回の世界は救いうる、という側面があって面白いです。
裸男で空から降臨、という出会いがあってこそ
そしてそれをバッチリ目にしたからこそ、
マヤは文明を「恐怖の大王」と疑い、
また文明くんもマヤを無視できず、
2人の共同戦線の道がみえてくる。

ここ、エージェントが上手にこの時代に溶け込んだ場合、
マヤとの不用意な接触はしなかったかもしれませんし
そうすると、単独作業が主になると思うのですよね。
なんなら、マヤは屋敷のシーンで死んだかもしれない。
それだと、実用度がいかほどかは不明とはいえ、
パイロキネシスすら無残に殺されるこの世界のオカルトですから…勝負にならない。
マヤ(学長の遺産)との組み合わせによって活路が開けるのは
ヘタレ文明くんでしかなしえない、
歴史の新たな可能性という事がみえてきます。

・ジャマをするな

旧学長邸に帰宅し、入浴中のマヤに対し
ヒッチコックばりの侵入を試みた悪霊?による
妙に知能にあふれる脅し。
ここは若干の謎…というか、オカルト領分?
いや、この作品、考察しながら言うのもなんですが…
突っ込んでも仕方がない所も確実にあると思うんですよ(笑)。
こう見せたかったからこうした、みたいな。

普通に考えて、脅しつけてから
バスタオルを巻いて、自室を戻るまでの間に
マヤにできた事は何もないわけで、
浴場では脅しで済んだのに、そっから即殺しにくるなんて
脅した意味なし、悪霊さんあんまりです><てなもの。

ここに論理的な説明をつけるなら、最初の脅しは
悪霊に見せた普通の人、と色々読めるのですが
現時点で怪しい川島グループは車に乗って離れているし、
どうもうまい読み方が思いつかない。
浴場のカーテンにシルエットとして映ったのも、
あとのシーンの悪霊と同じ髪型でしたし・・・

なのでま、ここは読めない所かなと(笑)。

ただし、ひょっとしたら、学長の手帳に辿り着かせるべく
(学長が?)仕込んだ可能性もあります。
学長の手帳の場所にさえ追い込めば、
勝手にそこに書かれた防御の呪文やら何やらが
セルフで退魔の力を発動してくれるわけですから。
その場合、学長手帳に書かれていた

「今すぐこの手帳をもって、ここから逃げなさい。
そして二度と戻ってきてはならない」

も、一種マヤの気性を利用した
釣り言葉といいますか…マヤが居残ることすら計算にいれた
仕掛け、という可能性も出てくる所だと思います。
ただ逃げろというのなら、
そこまで説明する必要ないですしね。
興味という名の餌だけぶらさげてあるような、
作為の匂いもする手帳です。

あと、個人的に、マヤが右腕につけ
2話ラストで文明くんを殴る際、メリケンサックがわりにした
ブレスレット、あれだけ
子供時代から、服装が変わらないマヤの
子供時代にはなかった装飾品なのですよね。
なので、それって、あれが母親の形見なりで
ノストラダムスの鍵かも、と思ったり
3話の予告で出てきた、美風のハート型ネックレスなども
ノストラダムスの鍵候補として怪しく見えてきたりしています。
まあ、このへんは根拠以前に情報すらないので
まさに作品の狙い通り、いいように踊らされて
好き勝手に予想して楽しんでいる、という所です。

やあ、面白いですよ『世紀末オカルト学院』。
何より、伊藤智彦監督の
映像作家としての力量が一番の発見ですが
色々、味わいどころがあります。今期はやっぱり、コレでしょう。

アニメノチカラ作品が一番楽しみだなんて、
これ自体がオカルトやー!!

↑すっごい失礼

余談・次回予告BGM

大注目の世紀末カバーシリーズ、
1話はマヤ・日笠さんによるLOVEマシーンで
2話は美風・茅原さんによるBE TOGETHERでした。
高垣彩陽さんが、花澤香菜さんによって
「BE TOGETHER」というハンドルネームをつけられまして、
そのタイトルを茅原さんが歌うというのは、
やはりこの2人には縁があるのだなと!(笑)

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・・・・学園じゃねえええええ!!!orz


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【内田文明】世紀末オカルト学院 第2話【感想】
1話も2話も面白かったので感想を。 ...続きを見る
失われた何か
2010/07/13 10:21
言葉遊びは楽しい
ちょっとした面白い話 ...続きを見る
橋の端を走る!
2010/07/24 09:32
ペルソナ4
今も面白いといえる ...続きを見る
ゲーム攻略
2010/12/11 14:53

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