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zoom RSS 「伝説の勇者の伝説」メルマガ会員限定 1話先行上映会 本編編

<<   作成日時 : 2010/06/27 00:45   >>

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さて、そんなこんなで本編。
簡単に原作の構造的なものと、
それを踏まえてのアニメの有りよう、
また個別で気づいた事を書きます。
・・・ったく、上映会の主旨はなんだ!
1話を観る事だろうがああ!
声優語りに記事一つ消費してんじゃねええ!俺!orz

未読の人に、簡単に作品構造について説明しましょう。
他タイトルを引き合いに出すと、個別の語り口を無視して
類型が近いだけで、パクリだなんだと
鬼の首をとったかのように騒ぐ輩がいて、
僕はそれが大嫌いなのですが・・・
まあ、情報伝達の為にザックリ言うと。

スレイヤーズ以来オーフェン経由の富士見ファンタジー伝統的世界の中で銀河英雄伝説たちがベルセルク黄金の鷹編な話。

・・・やべーな、俺原作ファンに刺されるかな・・・
いや、上に書いた通り、そういったものに
悪感情を込めたつもりはありません、と断った上で。
シオンとライナ、フェリスの関係は細部まで同じではなくとも、
大まかな形としてグリフィスとガッツ、キャスカ的なそれ。
一方で、ファンタジー世界での国家観は
銀河英雄伝説の匂いが横溢。

簡単に言えば、グリフィスという男は
国家への明確なビジョン、明確な希求はあまりなく
とにかく矢沢永吉風に言うと(言わなくていいよw)
「成り上がり」の先として王を狙っていた、という感があり、
私情のもつれで政治も失敗してゴッドハンドになったようなものなのですが
・・・俺、ベルセルクファンにも刺されそうじゃね?

グリフィスが銀河英雄伝説の金髪小僧、
ラインハルト・フォン・ローエングラム的な
灼熱のモチベーションを持っていれば、その変化の線は
もっとスムーズに繋がるというかな。
そういう印象の作品です。
実際ローエングラム・・・じゃなかった
シオンの治めるローランドという国は、
大ざっぱには「既得権益にまみれた腐敗政治」の象徴として
「貴族」というものに大半の罪を、悪を預けていて。
それは、ラインハルトが戦った内戦の図式に近い。
かつ、彼に付き従う参謀、フロワードの
銀英伝宰相オーベルシュタインっぽさがかなり半端ない!
まぁ、これは僕のこじつけ癖という事もなく
両作品の読者は、間違いなく連想するものと思います。
別に、それ自体が悪いわけじゃないですしね。

※眠たがりのライナはさしづめ銀英伝の顔、ヤン・ウェンリーか?

つまりこの作品は、国家間の政治・戦争を描きながら
究極的には2人の男による愛憎・・・憎しみはないかな。
すれ違う友愛を描いている。
立場が違うからこそ生まれる軋轢。
一方で、個人のテーマとしては00年代らしい
・・・と僕は勝手に思ってしまうのだけれど、
マクロな物語を動かす英雄たちへの「何故?」という視点、
ただそこに優れた人間がいる、というのではなく
何を抱えてそうあるのか、そしてふつうの人には手の届かない、
物語の中央に踏み込める能力を持つものたちが
一見羨ましくも思えるその陰で、どんな苦悩を抱えているか、という物語でもある。

ここまでもう一人の主人公?フェリスについて触れていませんが、
この作品における紅一点(でもないけど)フェリスはその意味で、
まさにヒロイン以外の何者でもなく・・・
シオンが歩み、そのシオンの為にライナが巻き込まれる
「マクロな物語」には特別なモチベーションで介入する事はなく、徹底してミクロな、個人的な感情でもって
強くて弱い少年、ライナを支える女性として描かれている。
それは何故かというと、主人公、ライナの下支えとしてそうある必要があるから、ですね。
彼のレゾンテートルを補填するというか、ある種の相互依存でもって彼の足場を固めるのが役目。
剣の達人、毒舌、無表情・・といった要素で一瞬、
攻撃的で、傍若無人・・・と正反対のように見せてはいるものの、
フェリスはかなり正当な「ヒーローを支える少女」です。
大げさに言えば、ライナを世界につなぎ止めるアンカー。

いろいろ長くなりましたが、つまり
フェリスという個の寄る辺を得ながら、
シオンという世界の物語に踏み込んでいく、と。
まあ、そんな話なのです。たぶん。←おい!
そんな、なかなかに欲張りな構成をもった作品「伝説の勇者の伝説」、その1話はというと

非常に欲張って(頑張って)構造全部ミセトル!
↑最後無意味に片言

・・・と、いう一話になっています。
ガッツリと3人の描写に集約してしまう手はあって、
関係性をとっかかりに見せる、という選択もあったはず。
しかし、作品の持つエネルギーを全部ぶちこもうとした結果
一話からキャストたくさん盛り沢山、
いやよく詰まったなこれ、という一話になりました。
ライナ達の個の物語、遺物探査の物語と
シオンの国の物語、対貴族の物語の同時進行によって
この作品のミクロな顔とマクロな顔を同時に見せ、
大事なセリフも押さえながら、ミルクあたりのキャラ描写も欠かさない。

やあ、欲張った。

ファンタジーものは、その異世界を視聴者に定着させる為、
最初は背景PANをしたり、俯瞰を多用して、
世界を見せる「間」を取る作品が多いのだけれど、
この作品の1話はセリフ、動き、超多め。
完全に選択として、そこを捨てている。
とにかく関係性と、英傑と、状況と、立場を描いて
「構造についてこい!」と宣言しているわけで、
かなり男らしい、有る意味では最近のアニメらしくない
硬派な道を選んだ模様。
んー、チャレンジブル。その道は茨の道ぞ。
しかし同時に、熱意が見える脚本です。
その頑張りに期待し、楽しみに見る事にしましょう。
以下、箇条書き。

・作画はいいよ

いいよ、うん(笑)。

・演出が有る意味古風

出演者の皆さんも仰っていましたが、
ミルクの赤面描写、また
ライナと隣国の兵隊長との顔カットインを押し合う構図など
「赤ずきんチャチャ」からなる、大地、桜井、佐藤的というか・・・
90年代のかほりがするものになっています。
監督の最近の作品に、そんな傾向は見られませんでしたから
これはかなり意図的に、そうしているのでしょう。
それによってコミカルパートを強調する狙いがあると同時に
作品全体の、タイトルからして漂っている
「ベタ」さに、全力で拍車をかけたような印象。
大上段から描きたいんだなぁ。

・すっげえ詰め込み

上にも書いた事。
ライナとフェリスの団子屋会話から、
団子屋の店主の会話をうまい事つなぎに使い
そこから話にでてきたシオンパートに場面を移す・・・と
テクニックを最大駆使して、詰め込みに詰め込んだ
濃密な30分。
1話に関しては、ゆったり見られる要素はない!
キャラも溢れてます。フロワードまでいたぞ。

・勇者の遺物探索が、しっかり描かれている

これは原作読者としての印象。
原作の「遺物探し」って、任務は追っているけれども
空振り率が半端なくて、遺物のすごみ、というものは
竜がらみのナイフ(適当にぼかし)をはじめ
数えるくらいしかなかった。
ところが第一話から、もう巨神兵も真っ青、というくらいの
人知を越えたオーパーツとして遺物を扱う事で
原作がいまいちリンクしきれていなかった
「伝説」というものの強大さは、しっかり出せている。
これは良い改変と言えると思いますよ。
ほんと、旅のシリアスな(危険な)イメージが
いまいち沸かなかったから、原作(笑)。

・あ、フィオル・フォークルだ。

先ほどの銀河英雄伝説比喩で言うと、
ラインハルトの盟友、ジークフリード・キルヒアイス
・・・という程でっかい存在ではないのだけれど(笑)。
しかしミニ・ジーク的な、シオンの動機に影響を与えるフィオル。
原作ではかなり後半、番外編で描いた出会いを
アニメは第一話に組み込んできました。
これによって、シオンの対貴族というもの、
同時に生き方レベルの指針を「フィオルに言う形」でもって
表現してしまえており、もちろん
フィオルの出会いは、シオンにも小さくない影響を与える。
・・・いやー、本当、ものすごい気合いを感じる脚本になっています。
原作愛原作愛とスタッフが繰り返しているのだけれど、
このつなげ方は「本物」だなと。読み込んでいる人のやり方。
頑張れフィオル!優遇された君の未来は明るいぞ!←

こんなところでしょうか。
全体の印象を再度纏めると、
とにかく詰め込み!
しかし、何も考えず詰めたのではなく
原作で同時処理できるものなどを吟味し、
リ・モデルした「思い入れの熱い脚本」になっている。
ゆったりした気持ちで見られそうにはありませんが
ちゃんと観たい人に、ちゃんと観せられるものになっている。
「物語」として勝負をかけようという気概が、
有る意味で「物語」を求められていない今のアニメ界で
どこまで頑張れるか。
そして、脚本家の愛がどこまでもつか。
じっくりと味わう事にしましょう。

原作ファンの視点としては、問題点は「皆無」です。
来られなかった方も、楽しみにお待ちください。
そんなこんなで、出演者の皆さんが言うように
頑張って宣伝したよー!あやひー見にいっただけなのに!←本音出た

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伝説の勇者の伝説 第1話 昼寝王国の野望
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特定しますたm9(`・ω・´)
2010/07/02 11:46

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