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zoom RSS 『そらのおとしもの』第11話『いざ征かん! 我が銭湯領域』 会長・五月田根美香子の支配力を探る

<<   作成日時 : 2009/12/17 17:48   >>

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公式サイトによると、DVD1巻限定版の受注数が
1万4千本に達するという、大人気な『そらのおとしもの』。
実際面白い作品ではありますが、売れる売れないのポイントが
お色気にばかり集まってしまうと、今後も
そういった部分を軸にした原作選びばかりになってしまったり、と
アニメの為には、素直に喜んでいいものか少しばかり困ります。

結局の所お金を落とす事以上の正義など、作る側には存在しないので
他ジャンル頑張れ!という話にはなっても
エロ目当ての購入層を否定する理由には、ならないのでしょう。
買えば(勝てば)官軍、というヤツですね。
個人的にも、「面白いもの」が売れる分には、何も問題ないと思いますし
売れた時点で「売れた」という価値は備わるので、またそれを
「面白くないからダメ!」と突っぱねるのも詮無い話。
つまり、1つの価値として、強すぎず弱すぎず捉える。それに尽きる。
売上げの価値観だけを御旗のように掲げ、それ以外の価値を封殺する
愚かな語り口だけは、母ちゃんカンベンだと思いますけどね。
「爆死」とか、ハハッワロス。

※僕はといえば、何故か『ささめきこと』の1巻を2本も予約しているぞう?
 あれれえ?(棒読み)

さて、今回は11話『いざ征かん!我が銭湯領域(パラダイス)』。
BGMのオルゴール版「禁じられた遊び」は
ウケたなぁ…そら禁忌だよ(笑)。
何をおいても、女装…じゃなかった女性メタモルフォーゼした
トモキ=トモ子の回ですよね!!

と、いうのは大嘘で。

実際のところは、この回、どう見ても
会長こと五月田根美香子の回でした。
あ、デジタルアナログ両刀使いなので
使い易いアナログ画像をちょっと利用。
画像ペタペタ感想ブログではないので、サイズちいちゃめで。

画像


それは、守形のセリフが象徴していて
そのもの、今回の「ルール説明」になっていますね。
画像

守形「これなら勘の良い美香子も気付くまい」

=気付かれたら終わり

単純に、この回よりセリフ量が多い回は、他にあります。
しかし今回の会長は、回そのものを支配。
「会長にバレたら終わり」という、デウスマキナじゃなかった
ゲームオーバー条件を背負っていたため、視点が
「会長にバレるかどうか(バレるなら、いつバレるか)」
という一点に集中したのが大きかった。

前回、会長というキャラの特異性
(=設定格は高いのにメインストーリーにはボロ弱)に触れましたが
こと、今回のようにエピソードの中心がドタバタにある場合
シンプルに彼女の力が顕現して、思いっきり、
反則的なまでの強キャラになります。
出てきたら撃退する術がない、
『マッピー』のご先祖様というか(誰も知らねえ!)…
だから「ゲームオーバー条件」と書いたのですけどね。
守形が出張って、彼女を「男女の関係」に落とさない限り
対処法の半ば存在しないキャラになる。
※逆に言えば、その関係にさえ落とし込んでしまえば
 途端に守形の従格になるのが、彼女の特徴でもある。

こうなると実際の出番は少なくとも、段階段階で
「この時の会長はどうだったか?」という
動向チェックの読みが働きますし
そういったチェックは、キャラクターに厚みを与えてくれます。
しかも会長の出番とセリフ量が、まあ、絶妙で。
決して多くはないのに、ポイントポイントで
情報のあるカットやセリフを残しているため、なんとも
「読み」たくなる要素満載。
ここまでおいしい状況で、11話を見た時
「トモキ(子)回」と認識し、会長回と思わない人とは
多分、アニメの見方が
根本的に相容れないのかもしれないな、と(笑)。
…いやまあ、一般的には銭湯回、でいいんですけどね。
さて、まずは今回のポイントとなる部分を出しておきましょう。

A・会長、トモ子と初遭遇

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B・会長、脱衣場でニンフをチラ見

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C・会長、銭湯でトモ子の申し出を受ける

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D・会長、トモ子の蛇口をまわす

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E・会長、湯船に浸かる

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F・会長、守形をショットガンでシメる

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今回のポイントは、会長・五月田根美香子の「格」を
どこまで大きく捉えられるか、というもの。
タイトルでは簡単に「支配力」と書きましたが
気付きの力、ですね。物語において、察する力の高さは
キャラクターの作中における格の高さを決める部分。
(同時に、俯瞰に近くなればなるほど、主役からは外れるという
宿命もあったりするのですが、まあ割愛)
で、キャラクターの格が高くて困る事はないよね!
…っていうか、「すごいキャラ」がいるだけで
物語は輝き、ワクワクするよね!
という大前提(?)に立って、
会長をどこまで格上げできるか、を観ます。
それは基本、
「会長はトモキ(トモ子)にいつ気付いたか」という話でもあるし
それ以外にも、彼女の思惑が関わってくる部分です。

・会長のキャラ格=低の場合

これは最も単純で、トモキ・守形の認識通り
つまりこの回の流れそのままに。
勘の鋭い&バレたら地獄な彼女を騙す、という
彼らのたくらみにそのまま乗ってしまい、
A〜Dまで何も気付かず
Fでようやくブチ切れた、というものですね。
バレたら終わり、という
彼女の力・ゲームオーバー格そのものは堅持されつつも、
一方で彼女の認識力、「気付きの力」は
トモキ・守形コンビにほぼ完封されている為
彼女の見方としては、最も遠慮がちなものです。

EDまで見て「ああ、バレちゃったんだ」と思う観方であり
ある意味最もベタな鑑賞法かもしれません。
間違いとも言い切れない。基本正解にすら思える。
だが、敢えて言おう。
迷わずこの観方をして、しかもそこから「動かない」のは
折角の器をもったキャラクターに対し、あまりに勿体無いと!!
正誤はさておき、キャラはとりあえず色々頑張って
大きく、大きく観るんだ!
確定で外れる物証が出れば、訂正すればいいだけだし
多くの場合、100%コレと断言できる事はないのだから
色々なメガネで見た方が、物事は楽しいです!きっと!

また、ここまで物語通りにキャラ格を押し込めてしまうと
せっかく意味ありげに挿入された、Bをはじめとしたカット・演出が
あまり拾われないのも、つまらないところです。
加えてFのカット直後に、一応の反論カットもあるのですが…
後で出します。

・会長のキャラ格=中の場合

中程度というのは加減が難しく、後述する「高」の場合と
先ほどの「低」の場合との間で、互いから必要なものだけ選び取って
適当なバランスを作れば、それが「中」なのですが。
とりあえず今回は、彼女に臨機応変タイプの格を付加します。
ここまでで描かれてきた「結構な快楽主義(しかも悪趣味)」
「基本、動じない」
(会長の実家にある秘湯でトモキと遭遇した時も、落ち着いてました)
という要素から導き出した、彼女の臨機応変。
ポイントとしてはBとEで、ニンフの首輪を見つめる彼女のカットと
Eで

イカロスちゃんには羽があるし、
ニンフちゃんは首輪のこと気にしてたみたいだし、
お風呂入りづらかったんでしょう?


と口にした事を直で繋げ、トモ子の引き起こした騒動を
彼女たちの為に利用してやった
(勿論、単純に修羅場を観るのも嫌いではなかった)
と、いうことになるでしょうか。
A〜Cまではともかく、Dを意図で行ったかどうかが
この読みの分水嶺、という気がしますが
Dをただの興味本位で行ったとしても
会長に備わっているケセラセラ感…なるようになる感覚で
「あぁ〜これでニンフちゃん達も大助かりだわ〜ありがとう桜井くん〜」
という心象に至っていればしめたもの。
個人的にはこの「中間格」の場合

画像


トモ子が崩れかけの巨神兵かなんかのようになり、暴れまわるシーンで
(これ、何のオマージュだっけな…ハルヒあたりにいました?)
一般客のように逃げ惑うでも、そはらのようにのびているでもなく
近くでうずくまっているあたりで、思考を再構築した
=Dは状況の最大利用の為、自分の意思で回した
というセンを推したくはなりますね。

まあ、会長、人間として何か大切なものが欠落している気もするので(笑)
そんな気遣いを観ていいのか?と思わない事もないのですが…
僕はどこか、彼女に母性を見てしまう。
それは先ほどの、Eにおけるセリフ自体にも出ている部分で
作品的な正解は、直後にそはらが口にした
「ごめんね、ふたりとも気付いてあげられなくて。
私いつもイカロスさんもニンフさんも普通の女の子だと思ってるから」
の方が明らかに急所で、実際イカロスもそちらにしか反応していない。
ただ、それはやっぱり物語のメインである
「破壊兵器であった自分と人間であるマスター」
という話に入ってしまうので
物語格を守形に全部預けてしまった、
裏番長の分裂体のような会長には相応しくない。
ならば、会長は「普通の人としてのフォロー」をするのが精一杯であるように思うし
その点で、家を守る母のようにも思うのですよね。

・会長のキャラ格=高の場合

みんな大好き会長さんが、1番凄い場合
=Aの時点で薄々或いはほぼ読めている場合。
個人的には、ディベートをするならここに立ちたいです。
例え負けようが、ここが1番面白いでしょう。
それに、それなりに勝算はある気がするぜ。

まず、Aの時点で
トモ子との顔キャッチボールコンテが組まれているのは
「会長の警戒網を、ギリギリくぐった!ドキドキ!」
というのが「正道」の読みですが
ここは敢えて、その更に裏をかいて
会長はここで見抜いていた説を推したい所。
それによって、トモキとの混浴自体は確定されてしまうので
例えば見られるのがイヤなそはらなら、
これはありえない読みなのですが。
元々会長って「見られるのがイヤ」という程
単純なキャラクターではないでしょう。
先述しましたが、それだと実家風呂での落ち着きはない。
彼女としては、土壇場で正体がバレ、
そはらに撲殺されるという「修羅場鑑賞」こそが望ましいし
実際そうなっているので、寧ろメタモル上等かと思われます。

で、ではこの場合、何故Fで守形を半殺しにしているか?
見られるのがイヤじゃなく、修羅場も拝めたなら
それでいいのでは?というツッコミが入るのですが…
逆に考えるんだ。

「どうして美香子はトモキを半殺しにしないの?」

その事自体が
「覗き自体は大して気にしていない」証明でもあります。
ただ、守形が裏で糸を引いているというのは
許せなかったのでしょうね…何で?
ここからは、もう、完全に僕の妄想読みですが
トモキの独断なら許せるが
英くんが私をトモキに差し出した格好なのが、許せなかった

ここかなと(笑)。乙女チックで恐縮ながら
セクハラ自体には耐性のある彼女が、
あそこまで英くんだけを半殺すには
そのあたりの私情を持ち込むしかないようにも思います。
ちなみに、その私情にたった場合のFの脳内アテレコ
美香子「英くーん?英くんの事だから、桜井くんに
新大陸の為ーとか言われてやったんでしょうけど
(↑ここもやっぱり読めてる)
その為なら、私が男性に見られたり、
触られたりしてもいいの〜?

ジャコン!←ショットガン

守形「ま、待て美香子。俺は何も知らん。」
(ここはトモキの為?嘘を通そうとしたはず。
でないとラストカットに繋がらない)

美香子「あら〜シラを切っても無駄よ〜?
証拠はもうここにあるんだから〜


画像

守形「…(万事休す、か…)」

と、いった具合。

加えて、先ほどの「格が低い場合」への反論として
この写真、どうやって撮ったの?というのがあります。
騒動がひと段落したEの段階では、既にメガネは外れている
=守形は逃げ去っているわけで
この写真を撮ることができるチャンスは
「会長が銭湯に入ってから、トモ子の正体がバレるまで(D)」
しかない。100%ない。
勿論女湯ですから、組員を使って撮るわけにもいかないでしょう。
しかも銭湯のような湯気の出る場所で、
決定的な証拠を撮影するなんてのは
「意志」の伴わないところ、生まれようがありません。

つまり!

会長は、トモキがトモ子である事をおおよそ察したと同時に
その裏に英くんがいる事も見抜き、
その確実な物証(虎児)を得るため
虎穴(トモ子セクハラの待つ女湯)に入った


これでしょう。これが1番美味しい、会長読みです。
何故そこまでしたかといえば、前述の通り
トモキは酷い目にあってりゃ後はどうでもいいけど
守形が関わる事は、私情で許せなかったから、ですね。
同時に生来のS気質で、愛する?英くんを
証拠を使って堂々と半殺せる好機、と踏んだのかも(笑)。
うーん、会長の可愛さと凄みが両方出る、お得視点です。

ちなみに、この視点で時系列順に追うと
A=上記の通り。トモ子の正体を見抜き、守形の暗躍を疑う。

B=中間格同様、ここでニンフの首輪を見て
 イカロスの羽同様「混んでいる風呂では入り辛い」も見抜く。
※ちなみに、こういう「異種であること」を気付けたのは
 五月田根美香子自身、あの町という範囲でいえば
 或いは人類という範囲で言えば「異種」である自覚があるからこそ、
 なのかもしれませんね。深すぎますか。

C=トモ子の正体はわかってるんだけど
 証拠収集と修羅場の為、敢えて乗っかる。

この読みにたった場合、トモ子が会長に背中流しを提案した時の
画像

美香子「…」
画像

美香子「そうねー、お願いしようかしらー

の、細目になるまでの「間」が妙に怪しく、補強材料になってきますし
疑い出せば、笑顔の時の眉まで
「ちょっと困った眉」に見えますね!←さすがに思い込み

ただ、トモ子が背中ではなく、前から胸を揉んできたのは
流石に想定外で、こればっかりはおそらく
どの会長の読みに立っても及ばない、
「トモキの中2性が圧勝した瞬間」であるように思います。
あの時の会長のビックリ顔は、ポーズではないでしょう。

D=単純な興味本位・好奇心もさる事ながら
 壊れてきていてボロを出す直前のトモ子に
 トドメを刺すという、意志を伴った行動

E=修羅場も見れてニンフ達も風呂に入れて
 なおかつ英くんの脅迫材料も手に入って、万々歳

F=大 願 成 就

こうなります。
ラストカットの写真含め、全てに意味を求めていくと
多分1番きれいに読めるのはコレかな、と思いますが
大事なのは「ここまで読めるポイントが配置されている」事、それ自体。
とても含みのある、面白い回でしたし
こういう揺らぎが生まれる所にこそ、キャラクターは命を得る。
萌えだなんだと言いますが、
似たようにスタイルがよく、目が大きい少女が
頬を赤らめて、肌を露出したり男受けするセリフを吐けば
それで「萌え」るのかって、僕はそうは思わない。
結局、キャラクターに魂が宿ってこそ
はじめてその、紙に描いたものに生命の実感を得
その上で僕等は、彼女たちに「可愛い」をはじめとした
感情を抱くわけで…

ここまでいかない多くの「人気キャラ」なんて、
萌えとか可愛いとか判断する以前!!!

と、思っている、かなりカターイ考え方なのでした。
それに、そういった実存を持ったキャラクターがいた方が
物語も命を宿しますしね。
その点において、今回の会長さんはボーダークリア。
「萌え」ましたし、作品自体も大変面白かったです。





ここまでの長文、検索して
「高垣彩陽」0件。
何このファンブログ。中の人なのに。
…いやまあ、僕は質に殉じた結果
高垣彩陽にたどり着いた!という矜持があるので
まあ、なんでもかんでも質優先主義です、ハイ。
あやひーに絡めるまでもなく、素晴らしい描写でした。

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