ひまわりのむく頃に

アクセスカウンタ

zoom RSS スフィア『風をあつめて』違い

<<   作成日時 : 2009/11/27 12:46   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

スフィアの3rdシングル「風をあつめて」が発売されました!!
さて、『風をあつめて』は
今から35年以上前に発表された、
日本ポップミュージック史に残るアルバム
『風街ろまん』の、その中でも最もポップな一曲です。

風街ろまん
ポニーキャニオン
2009-02-18
はっぴいえんど

ユーザレビュー:
おすすめ有名な曲もあ ...
4人が出合った奇跡い ...
不親切な復刻入門者と ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ


蜃気楼の街、蜃気楼の夏

『風をあつめて』の歌詞を読んでみて、まず気付くのが
どこの街かわからない」ということ。
言い換えると、具体性がない。
ここに、『風をあつめて』ひいては『風街ろまん』の魅力がある
…ような、気がしています。

曲、或いは物語にリアリティという名の
命を与える手段には、今も昔も
「舞台の存在感に頼る」というものが存在していて。
歌詞や小説ならば、
その街の特徴的な固有名詞なりを積極的に利用する。
実写映像なら、尾道三部作のようにロケを行うことで
作品舞台を定着させ、物語に重みを与える。
(ちなみに水戸黄門はイカサマだ!w)
アニメやマンガのような創作なら、ロケハンや資料によって
なるべく皆が「ここだ」と気付けるような映像を組む。

こういった手法によって、作品世界を定着させるワザはあります。
ところが「風をあつめて」にはソレが使われない。
作品が発表されたのは1970年代で、
はっぴいえんどが主に活動していたのは
メンバーのうち3人が出身でもある、東京。
そして季節は、アルバム中に「夏なんです」という曲があるように
当然、夏なんです。

70年代。
東京。
夏。

ここまで明確なキーワードが揃っているのに、
その歌詞はそれらのキーワードを補強してこない。
路面電車…防波堤…珈琲屋…摩天楼…
どこかの風景が浮かんでくるようでいて、
それでいて「確実にどこと言えるような風景」は見えてこない。
しかし同時に、大きな括りをすれば
「どこかの、都市部の夏」ではあるのでしょう。
この、おぼろげながらも
皆の心のどこかにある街、どこかにある夏を突いてくる距離感が、
『風をあつめて(風街ろまん)』を、40年近く経た今もなお
「昭和の名曲」といった括りとも違う、
浮遊感のある位置にとどめているのではないでしょうか。
アルバムタイトルにもある「風街」は、
おそらくは、基本的には、おおまかには、東京です。
しかし、確実に、間違いなく、東京であるという事もなく
ある程度の時代性と、ある程度の地域性を有しながらも
しかし、どこかそれらとは切り離されたものとして、今も歌の中、
リスナーの頭の中で、揺らめいています。

元々、グループサウンズの時代から
イギリス→日本、という音楽の流れがある中
アメリカンミュージックからのストレートな影響を主張したのが
はっぴいえんどの特徴で。
カラッとしたアメリカン・ミュージックの土壌を使いながら
湿度の高い「日本の夏」を描く、というその生まれ自体が
若干の矛盾に近いものを抱えていたわけです。
その、作品自体が構造レベルで持つ「ゆらめき」のようなものが
良い意味で、作品を特定されることを防ぐといいますか。
万人にとって「これ」と言い切れない事が、逆に
長い命を保証しているのではないか、と思うのです。

70年代の空気を吸った事のない、80年代生まれの人間の言う事ながら
僕はこの曲は「東京にしては、湿度が低すぎる」と思う。
「夏なんです」の方は、かなり「らしい」
うだるような暑さに近づいている、と思うのですが

しかしやはり、トドメとなるような「特定できる歌詞」は存在しない。
僕らはただ「オーシーツクツクの夏なんです」という歌詞に
日本全国のどこに住んでいても「ああ、夏なんですね…」と
ピタリではないけれど、ハズレでもない揺らめいた共感を抱く。
この蜃気楼のような、揺らめいた共感。揺らめいたリアリティ。
それが結局、この作品世界の正体ではないかと思うのです。
風街は今も昔も、現実のどこかから
1つずれた位相に存在するのでしょう。
それはひょっとしたら、僕らの頭の中に。

※ちなみに僕はアニメオタク兼音楽オタクとして
 「風街ろまん」の世界は
 西村純二監督の名作「風人物語」の世界と
 繋がりがあるに違いない!と思っているのですが…
 何せ、40年近く前のポップミュージックと
 BSで放映されたアニメを、両方知っていて
 しかも両方高く評価している人にしか通じない感覚なので
 なかなか共感者がおらず、寂しい思いをしています(笑)。
風人物語 Vol.1 [DVD]
東北新社
2006-07-21

ユーザレビュー:
ノスタルジイを刺激す ...
1話しか観てませんが ...
これ以上ない佳作。シ ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ

 この作品の舞台も、「どこか」ではある(=ファンタジイではない)けれど
 一方で「どこともいえない」世界なのですよね。
 ざっくりとした背景の線も、ロケハンアニメとは正反対のものながら
 ある種の普遍、ある種のリアリティに手を伸ばしていて必見です。


そんな『風をあつめて』インプレッションなのでした。

…。
…。
…え?
スフィアの『風をあつめて』って同名異曲、全然関係ないオリジナル曲なの?

チャンチャン♪

…フウー、タイトル聴いた時から
全国1000人のアニオタ兼音オタが感じていた事ではあるのですが
手間暇かけてボケの中身を詰めていくのは、案外大変。
思いつきで、はっぴいえんど版の方の理屈まで後付で組んでしまった(笑)。
いや、一言「『風をあつめて』つってもはっぴいえんどじゃないYO!』と言えば
既にボケとしては成立するし
「僕ははっぴいえんど版も知っていますよ」という宣言にはなるのですね。
しかしこう、僕らは検索エンジンなどに親しみすぎて
こう、ショートカットに慣れすぎているというか…
人力で手間をかける事を忘れているのではあるまいか、と!
その現代への警鐘を、実はこの記事で行っているのですよ!!!

あ、今また後付で無理やりな理屈組んだ。

まあでも、ホント、ある程度ポップミュージックに通じている人なら
最初に「新曲のタイトルは…風をあつめてです!」と聴いたその瞬間から
アコギのイントロが脳内に流れ出していたと思われるので
この際、敢えてソレを利用して
一回ライヴでボケてみるのも面白いのではないでしょうか。
「では次の曲聴いてください・・・風を集めて」
→観客拍手の後、ミディアムテンポ静聴モードへ
→…
→「まちーの、はずーれぇーのぉ♪」(4人)
ズコー!!

みたいな。
丁度皆さん楽器も練習しているようですし
ギターかピアノが弾けるなら、イントロボケも行えますので
スタッフの方、どうでしょう。

※ねえよ

余談

アウトバーンで風をあつめて

ちなみに、この捏造ボケ記事の為にようつべを漁っていたところ
『風をあつめて』のオリジナル音源自体は見つからなかったのですが
こんなものに出会いました。
ドイツの「熱のないブギー」的なクラフトワークの出世作と
日本の「湿り気のないフォーク」的なはっぴいえんど、夢の邂逅。
『風をあつめて』の作曲者でもある細野春臣さんが
のちにYMOで、テクノの方向に踏み込んでいく事を考えても
既にこの時点で、彼が半永続的な生命力を持つ反復ビートに
何かしらの興味を抱いていた可能性は否定できず
その点をさして、テクノポップの祖の1つでもあるクラフトワークに線を引き
音楽的な親和性を見出す事自体が
メチャクチャ理屈としても面白く、しかも曲としても面白いという…
マッシュアップそれ自体の出来を通り越して、
(マッシュアップ自体は、Aメロ>Bメロ>サビてな具合で
 出オチ気味の破壊力で、全体がバツグンって程ではない)
1つの主張としてアリですね、これは。


で、結局ここまで長文なのに
肝心のスフィアにはまるで触れてないっていうタイトル詐欺。
あ、あやひー最高!←これだけ

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
スフィア『風をあつめて』違い ひまわりのむく頃に/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる